花見の季節はとうに過ぎたが、新人歓迎会や各種の交流会など、普段よりも飲み会の回数が増えがちなこの時期。宴会でパーッとストレスを発散するは良いのだが、責任ある仕事をこなす大人であれば、翌日の仕事に影響が出るような飲み方は、なるべく避けたいものである。そこで今回は、飲みすぎを抑えるために役立つものから、二日酔いになってしまった場合の対策まで、お酒にまつわるリスクに備えるためのアプリを紹介しよう。
二日酔いのリスクを下げる適切な飲酒量が計算できる二日酔いを防止する、もっとも賢い対策といえば、なんといっても適切な酒量以上に飲みすぎないこと。とはいえ、過去の経験を頼りに限界を判断することの危険性は、酒飲みほどよく知っているはずだ。そこで活用してほしいのが、この「酔覚めチェッカー」(
Android)。
自分の体重と、「弱い」「普通」といった経験上感じているお酒に対する耐性、そして飲んだお酒の種類に応じたアルコール度数と量を入力すれば、酔いから醒めるまでの時間を教えてくれる。反対に、何時間後までに酔いを醒ましたいなら、飲酒量はここまでという目安を教えてくれる機能があるのも便利なところ。厳密に言えば「二日酔いにならない酒量」ではないものの、例えば翌日の昼過ぎまで酔いが醒めないほどの酒量なら二日酔いになるリスクがかなり高い、といった判断には十分役立つはず。仕事のお付き合いなどで、どうしても平日に飲まなければならない場合には、特に重宝するのではないだろうか。
適切な飲酒量を守るための意識を自然と高めてくれる昨日はそんなに量は飲んでいないはずなのに、なぜか二日酔いになってしまったという人は、それまでに積み重ねられた飲酒量にも注意が必要。特に毎日お酒を飲む習慣がある人なら、健康維持のためにも自分の飲酒履歴を管理しておくべきだろう。お酒好きが多いことで知られる沖縄県で生まれた「うちな~適正飲酒普及啓発カレンダー 節酒カレンダー!」(
Android)は、そんな目的にピッタリのアプリ。
日々の飲酒量を簡単に入力できるほか、飲酒量が一定値を超えた場合に警告したり、飲みすぎた日が続くと休肝日を勧めるメッセージが表示されたりと、適切な飲酒量を維持するための支援機能が用意されている。問題飲酒の早期発見に役立つ「AUDIT」というセルフチェックもできるので、日頃の飲みすぎが気になる人は、そちらも試してみよう。
二日酔いの改善が期待できる手軽なツボ押しを紹介飲む量をセーブしたりチャンポンを避けたりと、いくら注意をしたところで残念ながら二日酔いのリスクはゼロになるとは限らない。あらかじめ、二日酔いの改善に効果があるとされるアプリメントやドリンクの用意をしておくのも有効だが、あわせて覚えておきたいのが、特別な道具を必要とせず手軽にセルフケアができる「ツボ押し」の知恵だ。
「ツボマスター」(
Android/
iOS)を使えば、胃の痛み、吐き気など二日酔いの症状別に改善効果が期待できるツボの位置と刺激の方法をすぐに知ることができる。二日酔い予防に役立つツボが紹介されているのもうれしいところ。もちろん二日酔いだけではなく、さまざまな体の不調に応じたツボも紹介されているので、日々の健康維持にも役立ってくれるだろう。
重度の二日酔いになってしまったら、無理をしないことも大切?うっかり飲みすぎてしまい、平日にもかかわらず重たい二日酔いになってしまった場合に辛いのが朝の通勤ラッシュ。時間を守ることも大切だが、混雑する通勤電車に揺られて、さらに体調が悪化してしまうと1日のパフォーマンスに大きな悪影響を与えてしまうおそれもある。特に重要な予定が入っていないなら、あえて出社時間をずらす判断をすることも、ある意味で大人の嗜みかもしれない。そこでオススメしたいのが「遅刻連絡メール」(
Android)だ。
目的、理由、連絡する相手をボタンで選ぶだけで、簡潔な遅刻連絡メールの作成と送信が行える。どれくらい遅刻するかの予定時間も設定できるので、ひょっとしたら休んでしまうかも? という状況にも対応できる点も魅力。布団から出てこれないくらい辛い二日酔い状態でも、このアプリを使い誠実(?)な連絡を心がけてほしい。
もちろん今回紹介したアプリは、あくまでも二日酔いにより心配されるリスク低減を補助するためのもの。飲み過ぎが心身に悪影響を与えるのは言うまでもないので、アプリに頼りすぎず自分で酒量を管理するのに越したことはない。
いい年をした大人として、節度のある飲酒マナーを守り、素敵な酒飲み生活をエンジョイしてほしい。
文=石井酔郎