100mダッシュを10分間に10本
それでは「100m・1分間走」のやり方を説明しよう。
1分間以内に100m走ることを、10回繰り返すという単純なものだ。時間にしておよそ計10分。超時短で完了するトレーニングである。例えば、100mを15秒で1本走ったら、残りの45秒は休んでOK。ただし遅いペースで走れば走るほど、休める時間(インターバル)は減る。
後半になって次第にペースが落ちていけばインターバルが短くなるため、どんどんキツくなってくる、というわけだ。
「最初は『チョロい』と思うかもしれませんが、後半、急激にキツくなってきます。息もハアハアしてくるし、脚にもどんどん乳酸が溜まってきていることが感じられるはずです」。
「本当は正確に距離がわかる陸上競技場などで行うのがベストなのですが、公園や公道でも実践できます。100mを事前に計測しておけばいいだけなんで。とにかく最初にチンタラ走ると、後半ものすごくキツくなるので、けっこう頭も使わなくちゃいけない。そういう意味では案外楽しく続けられる時短高負荷トレーニングだと思います」。
ジムで同様の効果を得ることはできないのだろうか?
「
心拍数を150~170拍/分程度に維持できるペースで自走式のランニングマシンを走れば似たような効果を得ることはできると思います。スピード設定に合わせて自動で動くマシンだとこまめにストップできないので、インターバルが取りづらいので注意してください。
走るスピードは、時速18kmを目安に。そうすると約20秒で100m走り切ったことになるので、残り40秒はインターバルとなる。これを10回繰り返してください。ただし、こっちのほうがキツいと思いますよ」。
いずれにせよ、時短で効果を得るポイントは、「もう脚が動かない」というところまで追い込むことだと新田さん。ちなみに低酸素環境下のランニングマシンで行えば、計10分で「100m・1分間走」を40本行うのと同等の効果を得ることができるという。「オレはまだまだ追い込める!」という人は参考までに。
「ジタンコウフカのススメ」「忙しくて時間がない」「ジムトレもそろそろダレてきた」という男性諸君、ちょっぴりキツいけどサクッと終わるトレーニングはいかがだろう。キーワードは「ジタンコウフカ(時短高負荷)」。呪文のようだが、そこには科学の力を借りて効率よく体を変えるヒミツが隠れている。サッカーやラグビーの日本代表選手も通いつめる高地トレーニング施設のトレーナーに、理論と実践法を教わっていこう。
上に戻る 連載「ジタンコウフカのススメ」一覧へ【取材協力】 ハイアルチ 吉祥寺スタジオ 住所:東京都武蔵野市吉祥寺東町1-17-18 電話番号:0422-22-7885 営業:10:00~22:00(平日)、10:00~19:00(土・日・祝) http://high-alti.jp/ 空間をまるごと低酸素状態にしたスタジオで行う「ハイアルチテュード(高地)トレーニング」を、気軽かつ、リーズナブルに体験できる日本初のハイアルチテュード専門スタジオ。専門トレーナー指導のもとでのトレーニングなので、安全に効率よく鍛えられる。都内では、吉祥寺のほかに、三軒茶屋、代々木上原にスタジオを構える。 |
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ランニングマシン楠田圭子=取材・文 渡邊明音=写真