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2019.12.28

からだ

忘・新年会で溜まった脂肪は「タバタプロトコル」でリセット!

「ジタンコウフカのススメ」とは・・・
ジムの足元
超時短でボディシェイプが叶う、いま注目のトレーニングメソッドである「高地(低酸素)トレーニング」。それを街中でできてしまうトレーニングスタジオ「ハイアルチ」のプロデューサー兼フィジカルコーチの新田幸一さんに、時短高負荷メニューをレクチャーしてもらう連載の第5回目。
今回のテーマは、溜まりに溜まった体脂肪を一気に燃やし尽くす体になれるトレーニングだ。忘・新年会シーズンで気になるのが、暴飲暴食による体脂肪の蓄積。その罪悪感も低酸素下での高負荷トレーニングなら一気に払拭できる。
【教えてくれる人】新田幸一さん
高地トレーニングを街中で体験できるスタジオ「ハイアルチ」の開発者であり、プロデューサー。長年のトップアスリートたちへの指導経験を活かし、高地トレーニングの効果を最大限に引き上げるメニューを構築。現在は、浦和レッズの槙野智章選手をはじめとしたトップアスリートのほか、大学駅伝の選手たちのトレーナーも務めている。
 

有酸素運動域ギリギリで効率よく鍛える

体脂肪を燃やすことにフォーカスした場合、ランニングやウォーキングのような有酸素運動をするに越したことはないものの、寒い冬は外で走ったり、歩いたりするのはツラい。そんなときにおすすめしたいのが、「タバタプロトコル」という時短高負荷なトレーニングメソッドだ。
「前回の『バーピー』と同様、シンプルな動きをリズミカルに、できるだけ速く繰り返すトレーニングが『タバタプロトコル』です。短時間で心肺機能や筋力が同時に鍛えられるのが特徴で、トップアスリートも取り入れている人が多いんですが、体脂肪燃焼という観点からすると、タバタプロトコルの最大のメリットは、ATポイントに到達する時間を先送りにできることです」。
AT (Anaerobic Threshold)とは、運動強度をベースに算出される値で、日本語では「無酸素性作業閾値」と表記される。簡単に言うと、運動中に大量の酸素が体内に循環している「有酸素状態」から、酸素の体内循環量が少なくなる「無酸素状態」に切り替わる境界域のことだ。
新田幸一さん
ATポイントを超えた時点で筋肉内の乳酸の量が激増します。階段をダッシュで上り始めると、ハアハアと息があがるのを通り越して、後半急に脚が動かなくなる経験って、ほとんどの人にあると思うんですけど、あれが『ATポイントを超えましたよ』というサインです。筋肉に猛烈に乳酸が溜まって、急激に筋肉の動きが悪くなってしまう状態ですね。ただ一方で、これを続けることで筋肉はデカくなるんです」。
では、ATポイントと体脂肪を燃やし尽くすことには、どんな関係性があるのだろうか?
体脂肪を消費する量が多いのは、有酸素運動域ギリギリ、つまりATポイントを超える手前くらいを保てる運動強度。有酸素運動域が長く続くということは、それだけ体脂肪が運動エネルギーとして使われる時間も長くできるということです。
そう考えると、運動をしてもATポイントを超えにくい体になることが、体脂肪を燃やせる体づくりのポイントと言える。有酸素運動域ギリギリのポイントでどれだけ効率よくトレーニングできるかがカギとなります。そのポイントまで一気に到達できる『タバタプロトコル』は、そういう意味で時短高負荷な体脂肪燃焼メソッドなんです」。


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