2019.11.30
HEALTH

1分間の「低酸素スクワット」で全身がパンパンに! そのワケは?

「ジタンコウフカのススメ」とは・・・

「毎日飲み歩いて、どんだけ食べても、凹んだ腹だけは死守したい!」

そんなアツい想いをもって、三度の飯は欠かしても、自宅での腹筋100回は欠かさないという努力家の40代男性も多いはず。しかし!「トレーニング時間や頻度と筋トレ効果は比例する」という考え方は、もう古いのだ。

とはいえ、自重トレーニングで理想の体に近づくためには、回数をこなさなくてはならない、と思う人も多いだろう。そんな人に朗報! 超時短できる上に、怪我や故障のリスクもほぼフリーで、腹凹死守も楽勝、という最新科学を駆使したトレーニングが存在する。それが「高地(低酸素)トレーニング」だ。

【教えてくれる人】新田幸一さん
新田幸一さん

高地トレーニングを街中で体験できるスタジオ「ハイアルチ」の開発者であり、プロデューサー。長年のトップアスリートたちへの指導経験を活かし、高地トレーニングの効果を最大限に引き上げるメニューを構築。現在は、浦和レッズの槙野智章選手をはじめとしたトップアスリートのほか、大学駅伝の選手たちのトレーナーも務めている。

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トップアスリートの常識は、科学的高負荷を利用した超時短トレ

今話題の低酸素トレーニング施設。トップアスリートたちの間でも取り入れている人が多いトレーニング法として知られるが、それを街中で体験できるのが「ハイアルチテュード(高地)スタジオ」(以下、ハイアルチ)だ。「ハイアルチ」のプロデューサー兼コーチである新田幸一さんは、それまで高地に行かなければできなかった高地トレーニングの敷居を、ぐ~んと低くした人物である。

「ハイアルチのメリットは、高山病のリスクがないところです。高地トレーニングは確かに高効率なのですが、気圧の変化から高山病になる人も多いんです。でも、ハイアルチのような常圧低酸素状態なら、酸素は薄いけど、気圧は変わらないので、気圧変化のストレスの影響がまったくない。だから、気持ち悪くなったりせずに高地トレーニングと同等の効果が得られるというわけです」。

 サッカーの日本代表選手をはじめ、最近ではラグビー日本代表の田中史明選手らの名だたるトップアスリートたちがハイアルチに足繁く通っているという。その最大の理由は、時短で筋肉を鍛えられ、心肺機能も高められるところにある。そしてこれこそ、「忙しい、でも体を鍛えたい、でも忙しい、でもカッコいい体を手に入れたい」という40代男性にピッタリではないか!

スタジオ内の壁面には浦和レッズの槙野選手やFC東京の橋本選手など、ハイアルチをトレーニングで活用しているトップアスリートたちの直筆サインも!

 

トレーニング効率化のカギは“ミトコンドリア”

とはいえ、そもそも酸素が薄い場所でのトレーニングがなぜ効率的なのだろうか? 新田さんによれば、カギは“ミトコンドリア”だという。

「酸素が薄い場所にいると、細胞内のミトコンドリアが酸欠状態になる。でも、ミトコンドリアって酸欠状態になると俄然、元気になっちゃうんです。これは医学的に証明されています。その結果、短時間で筋肉や心肺の機能が強化されるのです。また低酸素環境では、遅筋ではなく速筋が優位に鍛えられるので、パフォーマンスアップだけではなく、筋肥大が促進されるという効果もあるんです」。

ミトコンドリアとは、体を動かすためのエネルギーを作り出す器官で、ミトコンドリアが不活性状態になると、細胞の生まれ変わり(新陳代謝)が滞り、肌荒れやシワができるだけではなく、筋肉の発達スピードも遅くなる。そして、そんな状態で筋トレをしても、筋肉が狙い通りに大きくなってくれないのだ。

新田さん曰く、ただただ時間をかけてやるトレーニングには別の落とし穴もあるという。

「長時間のトレーニングは怪我や故障のリスクと隣り合わせ。強靭な肉体をつくるつもりのトレーニングでぎっくり腰……。そんなことになったら、涙ぐましい努力も水の泡になっちゃいます。実際、トップアスリートたちがハイアルチに来て、パパッとトレーニングをする理由のひとつは、長時間トレーニングでのメカニカルトラブルのリスクを避けたいことも大きいですね」。

では、具体的に「ハイアルチ」(低酸素状態)でのトレーニングなら、どの程度の時短トレーニングが実現できるのだろうか?「2時間のトレーニング負荷を30分でかけられます。たとえば、腹筋なら、約25回で100回と同等、いや、それ以上の効果が得られるということです」と新田さん。これはスゴい!

そんな超効率トレーニングスタジオ「ハイアルチ」で“キング・オブ・エクササイズ”と称される「スクワット」を実践! ターゲットは全身だ。

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超時短スクワットの決め手はマックススピードにあり!

「スクワットって下半身を集中的に鍛える筋トレのようなイメージをもっている人も多いかと思いますが、それは違います。じつは、体幹を鍛えるのに最適なんです。だから腹凹効果もあるし、さらに自重では鍛えにくい背中の筋肉も鍛えられる」。

まさに万能! キング・オブ・エクササイズと称される由縁だ。体幹の強さはパフォーマンスの良し悪しに直結するため、トレーニングメニューにスクワットを組み入れているトップアスリートも多いらしい。

ただし、新田さんの推奨するスクワットはかなりハード。一つひとつの動作を限界スピードでこなさなければならない。そうすることで、筋肉がすばやく酸欠状態になり、筋肉内に筋肥大を促す乳酸が一気にたまる! はっきり言ってキツいが、1〜2分で終わる。まさに“時短”で”高負荷”。とにかく限界まで追い込むことに集中しよう。すぐに終わる。

ちなみに、このスクワットは低酸素環境下で行わなくても、筋トレ効果は十分に得られるので、自宅でもぜひ実践してみてほしい。

①フルスクワット

フルスクワット  

両脚を肩幅に開き、背すじを伸ばして立つ。背すじを丸めずに腰を真下にできるだけ深く落とす。ヒザがつま先より前に出すぎないように注意。限界まで腰を落としたら、素早くスタートポジションに戻る。

②ボトムアップスクワット

ハーフダウンスクワット

①の要領で太モモが床と平行になるくらいまで腰を真下に落とす。ここをスタートポジションとして、さらに深く腰を落とす。限界まで落としたら素早く起点に戻る。

③ハーフダウンボトムスクワット

スクワット

①の要領で太モモが床と平行になるくらいまで腰を真下に落とす。ここをスタートポジションとする。そこから中腰になるくらいまで腰を持ち上げたら、素早くスタートポジションに戻る。

①から③まで、3種類のスクワットを、休まず連続して一気に行う。最初は5回ずつ、徐々に回数を減らしていくこと。

①フル5回+②ボトムアップ5回+③ハーフダウンボトム5回
→①フル4回+②ボトムアップ4回+③ハーフダウンボトム4回
→①フル3回+②ボトムアップ3回+③ハーフダウンボトム3回
→①フル2回+②ボトムアップ2回+③ハーフダウンボトム2回
→①フル1回+②ボトムアップ1回+③ハーフダウンボトム1回

という要領だ。

ポイントはすべての動作を出来るだけ素早く行うこと。稼働範囲は小さくてもOKだ。腰の上げ下げを限界スピードで行おう。慣れてきたらスタートの回数を最大10回まで増やしていくと筋トレ効果は倍増していく。

はじめのうちは2分、慣れてくれば1分で、体幹、背中、下半身と全身の筋肉が鍛えられる、時短高負荷トレーニングだ。

次回は、男のアクセサリーとも称される上腕筋、三角筋などを鍛えられる時短高負荷ブッシュアップ(腕立て伏せ)を紹介。低酸素でパンプアップ効果が4倍になる秘密とは?

「ジタンコウフカのススメ」
「忙しくて時間がない」「ジムトレもそろそろダレてきた」という男性諸君、ちょっぴりキツいけどサクッと終わるトレーニングはいかがだろう。キーワードは「ジタンコウフカ(時短高負荷)」。呪文のようだが、そこには科学の力を借りて効率よく体を変えるヒミツが隠れている。サッカーやラグビーの日本代表選手も通いつめる高地トレーニング施設のトレーナーに、理論と実践法を教わっていこう。上に戻る

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【取材協力】
ハイアルチ 吉祥寺スタジオ
住所:東京都武蔵野市吉祥寺東町1-17-18
電話番号:0422-22-7885
営業:10:00~22:00(平日)、10:00~19:00(土・日・祝)
http://high-alti.jp/空間をまるごと低酸素状態にしたスタジオで行う「ハイアルチテュード(高地)トレーニング」を、気軽かつ、リーズナブルに体験できる日本初のハイアルチテュード専門スタジオ。専門トレーナー指導のもとでのトレーニングなので、安全に効率よく鍛えられる。都内では、吉祥寺のほかに、三軒茶屋、代々木上原にスタジオを構える。

 
渡邊明音=写真 楠田圭子=取材・文

# スクワット# ハイアルチ# 低酸素トレーニング# 時短高負荷# 高地トレーニング
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