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心拍数を120拍/分程度にキープして走る

「週に3回、低酸素環境下で30分間、ジョグ(スローペースのランニング)だけを行う。とても単純なトレーニングですが、これがミトファジーを発生させるには最適です。ポイントは心拍数を上げすぎないこと。120拍/分程度に抑えられるペースで走るのが理想です。それ以上になると、体温が上がりすぎてミトファジーを活性化させる効果が薄くなってしまう。体温が2℃以上急上昇すると、ミトファジー活性効果はなくなるといわれています」。
ちなみに、ここでいう体温は「運動時の体温」のこと。どんな人でも運動すれば心拍数が上がるので、それに比例して体温も上昇する。だからこそ、心拍数のしっかり管理して運動強度を上げすぎないようにすることが重要なのだ。
時短高負荷
スピードを上げすぎず、常に心拍数をチェックしながら走る。心拍数が120拍/分を超えてしまったら、スピードを落として心拍数を調整しよう。
時短高負荷
低酸素トレーニング時は、安全確保のために赤血球中の酸素と結合しているヘモグロビンの割合を示す指標である「酸素飽和度(SpO2)」をパルオキシメーターで測定しながら行う。トレーニング中に、酸素飽和度の数値が“90”を切らなくなると、ミトファジーが高まっている証拠だ。
前述のN選手がこのトレーニングを約1カ月ほど続けたところ、基礎体温が0.7℃くらい上がったという。数値だけ見るとさほど変化がないように思うかもしれないが、結果的にN選手は朝にも強くなり、午前中からしっかり体が動くようになってトレーニングの質が向上したという。
「基礎体温が上がったということは、免疫力も高まっているということ。そういう意味では、風邪などのさまざまな不調に対する根本的な対策としてもおすすめしたいですね。ちなみに、ミトファジーが活性化されれば、細胞の新陳代謝も高まるので、ケガの治りなんかも早まります。サッカー日本代表のM選手の場合は、全治2~3週間の肉離れと言われたときにこのトレーニングをして、1週間経たないうちにピッチに復帰していましたからね」。
ミトファジーを活性化して免疫力を高める時短高負荷トレーニング。ぜひ実践してみてほしい。
「ジタンコウフカのススメ」
「忙しくて時間がない」「ジムトレもそろそろダレてきた」という男性諸君、ちょっぴりキツいけどサクッと終わるトレーニングはいかがだろう。キーワードは「ジタンコウフカ(時短高負荷)」。呪文のようだが、そこには科学の力を借りて効率よく体を変えるヒミツが隠れている。サッカーやラグビーの日本代表選手も通いつめる高地トレーニング施設のトレーナーに、理論と実践法を教わっていこう。上に戻る
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【取材協力】
ハイアルチ 吉祥寺スタジオ
住所:東京都武蔵野市吉祥寺東町1-17-18
電話番号:0422-22-7885
営業:10:00~22:00(平日)、10:00~19:00(土・日・祝)
http://high-alti.jp/
空間をまるごと低酸素状態にしたスタジオで行う「ハイアルチテュード(高地)トレーニング」を、気軽かつ、リーズナブルに体験できる日本初のハイアルチテュード専門スタジオ。専門トレーナー指導のもとでのトレーニングなので、安全に効率よく鍛えられる。都内では、吉祥寺のほかに、三軒茶屋、代々木上原にスタジオを構える。
 
【Other Training Menu】
低酸素スクワット/低酸素プッシュアップ低酸素シットアップバーピースプリットランジスケーティングジャンプ/歩き方/ランニングマシン100mダッシュメンテナンス胸郭の回旋トレーニングジャンプコモドドラゴン
渡邊明音=写真 楠田圭子=取材・文


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