2020.02.02
HEALTH

ハードなトレーニングで疲れた体に効く時短メンテナンス

「ジタンコウフカのススメ」とは・・・

時短高負荷

時短でボディシェイプが叶う、いま注目のトレーニングメソッドである「高地(低酸素)トレーニング」。それを街中でできてしまうトレーニングスタジオ「ハイアルチ」のプロデューサー兼フィジカルコーチの新田幸一さんに、時短高負荷なトレーニングをレクチャーしてもらう。

今回のテーマはメンテナンス。休息も理想の体づくりには欠かせない要素ということで、ハードなトレーニングで疲弊した体を、時短でメンテナンスする方法を学んでいこう。

【教えてくれる人】新田幸一さん         時短高負荷
高地トレーニングを街中で体験できるスタジオ「ハイアルチ」の開発者であり、プロデューサー。長年のトップアスリートたちへの指導経験を活かし、高地トレーニングの効果を最大限に引き上げるメニューを構築。現在は、浦和レッズの槙野智章選手をはじめとしたトップアスリートのほか、大学駅伝の選手たちのトレーナーも務めている。

メンテナンスを怠ればすべてが水の泡になる

「トレーニングをして体の機能は万全のはずなのに、体のあちこちが痛くなったり、ハリを感じる」。

そんな悩みの原因は、体のメンテナンス不足にある可能性が大きい。

「筋肉はほぐすときもじっくり負荷をかけないと、ひどい肩こりや関節痛などの症状につながる可能性があります。そこで必要なのが体のメンテナンスです」と新田さん。

時短高負荷

ただし、メンテナンスにも“時短で効率よく”を求めるなら、ほぐすべきポイントをしっかり押さえておくべきだという。闇雲にあちこち押したり、もんだりするのは効果も低く、時間の無駄なのだ。

「ここで紹介するメンテナンスは、いわゆる筋膜リリースというものです。筋膜とは筋線維を包む膜のような組織。筋膜が硬くなると筋線維に固着し、圧迫するので、筋肉がますます硬くなってしまいます」。

筋肉が硬くなると、筋肉にちょっとしたストレスがかかっても筋線維が損傷してしまったりすることもある。そんな状態で、筋肉に一気に負荷をかける時短高負荷トレーニングを行うと、肉離れなどのトラブルに見舞われることもあるのだ。

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無駄を排除できる高効率メンテナンス

メンテナンスをするうえで押さえておくべき部位が集中するのは下半身だ。特に、足裏、ふくらはぎ、太腿、尻は硬くなりやすい部位。また、上半身は背中を覆う大きな筋肉である広背筋と脇の下がターゲットだ。

「下半身を重点的に行う理由は、体を支える要となる筋肉が集中しているから。そこが硬くなると体が安定性を欠き、痛みの原因になります。一方、上半身は大きな筋肉である広背筋を一気にほぐしてあげれば、全体の緊張を効率よく和らげることができます」。

ポイントは、筋肉の痛みを感じたポイントに10〜15cmの範囲で“圧”をかけていくことだ。そこで、テニスボールやマッサージボール、フォームローラーなどのアイテムを活用する。マッサージボールやフォームローラーはさまざまな形状、サイズのものがあるが、今回のメンテナンスなら直径15cm前後のものがおすすめだ。

時短高負荷
写真左から、マッサージボール(小)、マッサージボール(大)、フォームローラー(凹凸あり)、フォームローラー(凹凸なし)。フォームローラーは、痛みがひどいポイントには凹凸なしのものを使うなど、体の状態によって使い分ける。

「負荷をかけたときに、『まったく痛みを感じない』場合は圧をかけないこと。痛みがないポイントに圧をかけ続けると筋膜がゆるみすぎてしまいます。また、痛みが強すぎる場合は、手で体を支えるなどして圧のかけ方を調整してください。圧が強すぎると筋肉を傷めてしまうので」。

●足裏

時短高負荷
足裏にテニスボール大のマッサージボール(またはテニスボール)を置き、足裏でコロコロ転がすだけ。ボールを転がす側と体重を支える側の足への荷重比率は50:50を意識。もちろん、痛みが強い場合は荷重で圧を調整する。左右各10秒。

●ふくらはぎ

時短高負荷
ふくらはぎの下にテニスボールを置き、まずは筋線維の流れに沿って上下に動かす。ハリが強い部分があれば、そのポイントにボールを置いて小さく横に動かす。左右各10秒。

●太腿裏

時短高負荷
太腿裏でハリや痛みがあるポイントにマッサージボールを置き、円を描くようにコロコロ転がす。太腿裏の筋肉は大きいため、テニスボールより大きめのマッサージボールのほうが効率よく圧をかけやすい。左右各10秒。

●太腿外側

時短高負荷
太腿外側にフォームローラーが当たるように横向きに寝て、肘で体を支える。その姿勢から筋線維の流れに沿って、膝の少し上から太腿の付け根の間を上下に動かす。左右各10秒。

●尻

時短高負荷
尻の横にボールが当たるように横向きに寝て、肘で体を支える。ボールを大きく回すように尻全体をほぐす。左右各10秒。

●背中

時短高負荷
肩甲骨の下にフォームローラーを置き、腰の上あたりまでの間を上下に10秒動かす。背中は凹凸のあるフォームローラーのほうが圧を高められるのでおすすめ。

●脇の下

時短高負荷
横になって脇の下あたりにフォームローラーを置き、上体を前後に小さく揺らして10秒間マッサージ。次にフォームローラーを上下に小さく動かして10秒間マッサージ。

いかがだろうか。時間にしておよそ150秒。3分もかからずに全身を効率よくケアできる時短メンテナンス。ちなみに、これらを低酸素環境下で行うと?

「低酸素環境下になると、リカバリーを促す成長ホルモンの分泌が促進され、細胞の新陳代謝が高まることがわかっています。そのため、筋線維がよりスピーディにほぐれ、修復することができます」。

トレーニングだけでなく、メンテナンスも時短でパパッと済ませる。忙しい合間に体を鍛えたい人にとって、覚えておいて損はない。

「ジタンコウフカのススメ」
「忙しくて時間がない」「ジムトレもそろそろダレてきた」という男性諸君、ちょっぴりキツいけどサクッと終わるトレーニングはいかがだろう。キーワードは「ジタンコウフカ(時短高負荷)」。呪文のようだが、そこには科学の力を借りて効率よく体を変えるヒミツが隠れている。サッカーやラグビーの日本代表選手も通いつめる高地トレーニング施設のトレーナーに、理論と実践法を教わっていこう。上に戻る

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【取材協力】
ハイアルチ 吉祥寺スタジオ
住所:東京都武蔵野市吉祥寺東町1-17-18
電話番号:0422-22-7885
営業:10:00~22:00(平日)、10:00~19:00(土・日・祝)
http://high-alti.jp/
空間をまるごと低酸素状態にしたスタジオで行う「ハイアルチテュード(高地)トレーニング」を、気軽かつ、リーズナブルに体験できる日本初のハイアルチテュード専門スタジオ。専門トレーナー指導のもとでのトレーニングなので、安全に効率よく鍛えられる。都内では、吉祥寺のほかに、三軒茶屋、代々木上原にスタジオを構える。

 

【Other Training Menu】
低酸素スクワット/低酸素プッシュアップ低酸素シットアップバーピースプリットランジスケーティングジャンプ/歩き方/ランニングマシン100mダッシュ
 

渡邊明音=写真 楠田圭子=取材・文

# ハイアルチ# リカバリー# 低酸素トレーニング# 時短高負荷
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