無駄を排除できる高効率メンテナンス
メンテナンスをするうえで押さえておくべき部位が集中するのは下半身だ。特に、足裏、ふくらはぎ、太腿、尻は硬くなりやすい部位。また、上半身は背中を覆う大きな筋肉である広背筋と脇の下がターゲットだ。
「下半身を重点的に行う理由は、体を支える要となる筋肉が集中しているから。そこが硬くなると体が安定性を欠き、痛みの原因になります。一方、上半身は大きな筋肉である広背筋を一気にほぐしてあげれば、全体の緊張を効率よく和らげることができます」。
ポイントは、筋肉の痛みを感じたポイントに10〜15cmの範囲で“圧”をかけていくことだ。そこで、テニスボールやマッサージボール、フォームローラーなどのアイテムを活用する。マッサージボールやフォームローラーはさまざまな形状、サイズのものがあるが、今回のメンテナンスなら直径15cm前後のものがおすすめだ。
「負荷をかけたときに、『まったく痛みを感じない』場合は圧をかけないこと。痛みがないポイントに圧をかけ続けると筋膜がゆるみすぎてしまいます。また、痛みが強すぎる場合は、手で体を支えるなどして圧のかけ方を調整してください。圧が強すぎると筋肉を傷めてしまうので」。
●足裏●ふくらはぎ●太腿裏●太腿外側●尻●背中●脇の下いかがだろうか。時間にしておよそ150秒。3分もかからずに全身を効率よくケアできる時短メンテナンス。ちなみに、これらを低酸素環境下で行うと?
「低酸素環境下になると、リカバリーを促す成長ホルモンの分泌が促進され、細胞の新陳代謝が高まることがわかっています。そのため、筋線維がよりスピーディにほぐれ、修復することができます」。
トレーニングだけでなく、メンテナンスも時短でパパッと済ませる。忙しい合間に体を鍛えたい人にとって、覚えておいて損はない。
「ジタンコウフカのススメ」「忙しくて時間がない」「ジムトレもそろそろダレてきた」という男性諸君、ちょっぴりキツいけどサクッと終わるトレーニングはいかがだろう。キーワードは「ジタンコウフカ(時短高負荷)」。呪文のようだが、そこには科学の力を借りて効率よく体を変えるヒミツが隠れている。サッカーやラグビーの日本代表選手も通いつめる高地トレーニング施設のトレーナーに、理論と実践法を教わっていこう。
上に戻る 連載「ジタンコウフカのススメ」一覧へ【取材協力】 ハイアルチ 吉祥寺スタジオ 住所:東京都武蔵野市吉祥寺東町1-17-18 電話番号:0422-22-7885 営業:10:00~22:00(平日)、10:00~19:00(土・日・祝) http://high-alti.jp/ 空間をまるごと低酸素状態にしたスタジオで行う「ハイアルチテュード(高地)トレーニング」を、気軽かつ、リーズナブルに体験できる日本初のハイアルチテュード専門スタジオ。専門トレーナー指導のもとでのトレーニングなので、安全に効率よく鍛えられる。都内では、吉祥寺のほかに、三軒茶屋、代々木上原にスタジオを構える。 |
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渡邊明音=写真 楠田圭子=取材・文