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上半身をクルクルひねりまくれ!

胸郭の回旋運動は、整体、ストレッチ、筋トレが3分間で同時にできてしまう時短トレーニングだ。こういった体のメンテナンスを兼ねた補強トレーニングって、意外と少ないのだそう。
「これをメインのトレーニングの前に行えば、可動域を広げた状態で筋トレができるのでケガの予防になるし、トレーニング後に行えば、負荷をかけて硬くなった筋肉を柔らかくすることができる。また、軸のゆがみも修正できるので、体の安定性が高まります」。
では、具体的なやり方をレクチャーしてもらおう。ポイントは、棒を担いだような姿勢をとって骨盤の位置を固定し、上半身“だけ”を動かすことだ。肩甲骨がまわり硬い人は、体をひねったときに骨盤が動きやすいので注意してほしい。骨盤を動かすと効果は半減してしまう。また、背中を丸めないことも効果を高めるポイント。姿勢が悪いと肩甲骨が動かせず、ストレッチ効果が得られなくなる。
「これを3分間スピーディーに行うのはけっこうキツいですよ。慣れないうちは息があがるかもしれません」。
●胸郭の回旋運動
時短高負荷
時短高負荷
肩幅程度に両脚を開き、軽く膝を曲げる。膝を曲げすぎると骨盤位置を固定しにくくなる。棒は担ぐように肩甲骨に乗せ、背すじを伸ばしたまま上体を軽く前傾させる。これが基本姿勢。
時短高負荷
時短高負荷
基本姿勢で骨盤をしっかり固定した状態から、上半身だけを左右にひねる。素早くリズミカルに行うことがポイントだ。
最後に、胸郭の回旋運動のもうひとつのメリットを新田さんが教えてくれた。
「肩甲骨まわりが硬くなると、呼吸が浅くなるというデメリットもあります。肺は自分で動かせない唯一の臓器で、まわりを取り囲む『呼吸筋』によって動いているんです。だから呼吸が浅くなると、必然的に肺が縮んだり、膨らんだり動きも小さくなり、運動中にすぐに息切れしたり、そもそも新鮮な酸素が体に循環しなくなる。すると新陳代謝も滞り、肌荒れや皮膚のたるみなんかが進むこともあります。いわゆる“ブルドック顔”ってやつです。せっかく鍛えて格好よくなろうっていうのに、もったいないですよね。筋肉にしろ、関節にしろ、呼吸にしろ、体の持っている機能を正常に使える状態にしておくことって、すごく重要なんですよ」。
「ジタンコウフカのススメ」
「忙しくて時間がない」「ジムトレもそろそろダレてきた」という男性諸君、ちょっぴりキツいけどサクッと終わるトレーニングはいかがだろう。キーワードは「ジタンコウフカ(時短高負荷)」。呪文のようだが、そこには科学の力を借りて効率よく体を変えるヒミツが隠れている。サッカーやラグビーの日本代表選手も通いつめる高地トレーニング施設のトレーナーに、理論と実践法を教わっていこう。上に戻る
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【取材協力】
ハイアルチ 吉祥寺スタジオ
住所:東京都武蔵野市吉祥寺東町1-17-18
電話番号:0422-22-7885
営業:10:00~22:00(平日)、10:00~19:00(土・日・祝)
http://high-alti.jp/
空間をまるごと低酸素状態にしたスタジオで行う「ハイアルチテュード(高地)トレーニング」を、気軽かつ、リーズナブルに体験できる日本初のハイアルチテュード専門スタジオ。専門トレーナー指導のもとでのトレーニングなので、安全に効率よく鍛えられる。都内では、吉祥寺のほかに、三軒茶屋、代々木上原にスタジオを構える。
 
【Other Training Menu】
低酸素スクワット/低酸素プッシュアップ低酸素シットアップバーピースプリットランジスケーティングジャンプ/歩き方/ランニングマシン100mダッシュメンテナンス
楠田圭子=取材・文 渡邊明音=写真


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