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アウトドアのニュースタンダードを目指して

直営店
本社工場の2Fには現在唯一の直営店「MURACO FACTORY BRANCH」が。
——他ブランドにはない「ムラコ」だからこそのこだわりはなんでしょう?
まず、洗練されたギアを作りたい。外遊び道具だから許される粗野な魅力もわかるのですが、例えば、商品がインテリアショップに並んでいてもおかしくないくらいのシンプルで統一感のあるスタイルを目指しています。その結果、”ブラック”をメインカラーにしています。
——視認性の観点から、アウトドアで黒というカラーは確かに挑戦ですね。
商品開発については、市場の既存のアイテムもしっかり調査したうえで、”ムラコ”なりの答えを出すようにしています。それがいずれ市場の商品群の中でも、ニュースタンダードとなることを目指しています。
 

”メイドインジャパン”という看板に頼らないモノ作りを

店内
小さな町工場からアウトドアの総合メーカーへ。「ムラコ」ならば夢物語じゃないかもしれない。
——今後はどのような展開を目指していますか?
アウトドアの総合メーカーになるのが目標です。まだ小さな会社ではありますが、あくまで目標は大きく持ち、ムラコのメンバーは取り組んでいます。その過程でアパレルの展開も可能性はあると思っています。ただ、意外に思われるでしょうが、メイドインジャパンにはこだわりません。
——確かに意外です。“信頼の証”という気もしますが。
どこで作ったかより、そのもの自体のクオリティで判断してもらいたいからです。例えば、テントでは、日本メーカーで自社工場があると、すべて日本製だと思われるケースもあるのですが、ムラコのテントは中国の提携工場でつくられています。日本市場に流通しているほとんどのテントが中国製であることからもわかるように、中国製が日本製に比べて大きく劣ることはないはずです。むしろコストや安定した供給を考えると、中国製の方が優れている部分も大きくあると感じます。私たちは生産地にこだわらず、純粋に評価してもらえるブランドを目指しています。
 
次回は「ムラコ」の代表作であるペグハンマーと、話題の焚き火台について。森さん自ら、そのこだわりとケアについて語ってもらう。
金井幸男=取材・文 Hiroyuki Yamada=写真
 



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