連載「The BLUEKEEPERS Project」とは……「海を好きになることが、守ることの第一歩です」。 そう語るのは、パタゴニア日本支社・ナショナルセールス シニアディレクターの川上洋一郎さんだ。 パタゴニアは創業50周年の節目に原宿のストアをリニューアル。名称も「パタゴニア サーフ東京」から「パタゴニア原宿 オーシャンストア」へと生まれ変わった。
この変更は「サーフ」カテゴリーを「オーシャンズ」に改称したことに伴う。海の再生に向けた活動をさらに広げるきっかけとしながら新たな層にもアプローチ。気候変動の影響で長くなった夏時間に寄り添うラインナップを展開する予定だ。
その背景には、ブランドが原点に立ち返り、「海と人のつながり」をより広く、深く育てていこうとする思いがあった。
▶︎すべての写真を見る山のブランドと思われがちだが、原点は海にあった

パタゴニア日本支社・ナショナルセールス シニアディレクター・川上洋一郎さん
パタゴニアといえばフリースなどのアイテムが著名で、アルパインのイメージが強い。だが、本社のあるカリフォルニア州ベンチュラは、海までわずか5分の場所。 創業者イヴォン・シュイナードをはじめ、仲間たちは皆サーファーであり、 「自然のそばで生き、遊ぶ」という思想がブランドの根幹にある。
「1990年のパタゴニアのカタログを見たとき、表紙が山だったんです。でも中身の半分は海で。私自身も山のブランドと思っていたけれど、実は海にこそパタゴニアのルーツがあったんです」。
50周年を迎えたブランドはもう一度「Back to the Roots(原点回帰)」をテーマに掲げ、 サーフ”という限定的な枠を越えて、“オーシャン”全体へと視野を広げた。
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