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2025.03.04

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実は韓国で「とんかつ」が国民的人気! 海を越えて“トンカス”になった日本グルメの今



連載「男に刺さるソウルフード」とは......

韓国・ソウルの“ソウルフード”を紹介する本連載。今回お届けするメニューは、“とんかつ”。

「とんかつって韓国にもあるの?」と驚くかもしれない。実は韓国では、日本発祥のとんかつが大人気なのだとか。
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海を越えて独自に進化を遂げた日本食。その魅力をソウル在住の元ビームススタッフ隅谷さんに深掘りしていただこう。

【写真13点】「韓国でも人気のとんかつ」の詳細写真をチェック
案内人はこの方!
隅谷洋平●1978年生まれ。’98年にビームス ジャパンのオープニングスタッフとして入社し、新宿のビームスジャパン、丸の内店、銀座店を経て、’17年に韓国のソウルへ移住。現在はセレクトショップ「バーバーショップ(BARBERSHOP)」のスタッフとして活躍。休みの日も古着店を巡るほどの服好き。韓国グルメにハマり、移住してから体重は10kg増。韓国人より辛いものを食べる。Instagram:@sumitani78

隅谷洋平●1978年生まれ。’98年にビームス ジャパンのオープニングスタッフとして入社し、新宿のビームスジャパン、丸の内店、銀座店を経て、’17年に韓国のソウルへ移住。現在はセレクトショップ「バーバーショップ(BARBERSHOP)」のスタッフとして活躍。休みの日も古着店を巡るほどの服好き。韓国グルメにハマり、移住してから体重は10kg増。韓国人より辛いものを食べる。Instagram:@sumitani78

韓国でも国民的人気を誇る「トンカス」


前回ご紹介したブテチゲはいかがでしたか?

今回は番外編と題して、日本でもお馴染みの、“とんかつ”に注目してみましょう。日本の代表的なメニューのひとつですが、実は韓国でも国民的な人気を誇り、定着しています。こちらのとんかつは韓国式のもの。発音はとんかつではなく「トンカス」と言います。

トンカスの元祖とされるのが、「23 番地南山トンカス」。実は以前、「韓国式のトンカスはどの店が発祥なのか?」という議論がでて、裁判にまで発展。審議の末に、ここ「23 番地南山トンカス」が元祖だと結論が出たのです。



場所はソウルのランドマーク的な存在、南山タワーことNソウルタワーのある南山公園の近く、明洞・南大門側の南山の麓です。最寄駅は会賢(フェヒョンニョク)駅から徒歩で10分ほどですが、上り坂があります。明洞駅からはもう少し歩きますが、南大門などを通って、景色を見ながら歩いて行くのも良いかも知れませんね。

この「23 番地南山トンカス」、創業は1992年と比較的最近ではありますが、とても人気があるトンカス店です。



この店だけではなく、ソウルだけでも何軒も店があり、トンカスは国民食と言える料理です。日本でもよくタクシー運転手が美味しい店を知っている、と言いますが、この店もタクシー運転手たちがよく通う名店です。この日もタクシーが停まっていました。

そんな韓国式トンカスですが、日本のとんかつとはひと味違うのです。
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韓国式トンカスは洋食スタイル!?

日本のとんかつと言えば、とんかつにキャベツ、ご飯はお茶碗に、そして味噌汁の定食スタイルですが、韓国式のトンカスはいわゆる“洋食レストランのカツレツ”に近い料理です。この「南山トンカス」ができる90年代以前からも洋食文化はありますが、ソウルでは南山近郊を中心に発展したと言われています。



店構えは昔ながらの一階建の平屋。なかに入るとテーブルが並び、壁には有名人のサインがいっぱい飾られています。日本でもありますよね、こういうお店。懐かしい感じを覚えるのは私だけでしょうか? 昭和感満載のお店です。

テーブルについてオーダーしますが、今回はトンカスと白身魚のフライのセット、「パンパンカス(半々カツの意味)」をチョイスしました。
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注文してすぐにスープが到着します。シチューのようなホワイトソースのスープです。おかわりができますのでお好みでお願いしてみてください。

そしてテーブルの上に置いてある大きめのタッパー。“昔ながらの日本の定食屋さん”にある漬物鉢のように、韓国ではお馴染みの辛くない唐辛子とカクテキが入っています。



お店の人が取り皿を持って来てくれるので、必要なだけとり分けます。辛くない唐辛子用の味噌もテーブルにありますのでこれをつけて食べてくださいね。

ちなみにこの唐辛子。焼肉店をはじめどこの店でも出てきますが、たまに辛いものも混ざっています。見分け方は簡単で、大きいのは辛くなく、小さいのは辛いと覚えておきましょう。僕は大きめのを自分で食べて、韓国の友達には小さいのを食べさせる、みたいな食べ分けをしたり、しなかったり……。
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