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2024.10.14

からだ

秘密は「里芋」。3カ月で11kg減、体脂肪22%→7%!フィジーク王者の肉体改造術



「BODY CHANGER」とは……

いい体といい笑顔の裏には並々ならぬ苦労がある。わずか3カ月でマイナス11kgを達成し、体脂肪を14%も落とした藤井一真さんは、今年4月のフィジーク大会で優勝と準優勝の快挙を果たした猛者。

いったい、その陰にはどんな努力があったのか。最も効果的だった減量法も聞いた。

【写真7点】「フィジーク王者の肉体改造術」を写真でチェック

話を聞いたのはこの人!
 
藤井一真●198x年生まれ。3カ月で驚異的な肉体改造を果たし、2024年4月「マッスルゲート東京大会」で2冠を受賞。大会当日、バズーカ岡田さんから「本当にそれで新人の部?」と言われたそう。娘の保育園送迎のため、朝5時のジム通いを続ける1児の父。173cm、◯◯kg。インスタグラム 

藤井一真●1988年生まれ。3カ月で驚異的な肉体改造を果たし、2024年4月「マッスルゲート東京大会」で2冠を受賞。大会当日、バズーカ岡田さんから「本当にそれで新人の部?」と言われたそう。娘の保育園送迎のため、朝5時のジム通いを続ける1児の父。インスタグラム:@kazz_training


フィジーク大会で快挙!以前は白米6杯


――フィジーク大会で素晴らしい成績を収めたんですね!

2024年4月に開催されたマッスルゲートのメンズフィジーク「176cm以下級」で優勝、「新人176cm以下級」で準優勝をいただきました。

3カ月で一気に体を絞ったので、いま振り返ってもかなり激しく追い込んだと思います。ビフォアアフターの写真を見て、自分でも驚きました。

――トレーニングを始めたきっかけを教えてください。

周囲から「太ったんじゃない?」とか「かっこ悪くなった」って言われたのがきっかけです。自覚はあったんですけど、当時は忙しさにかまけてて……。

当時はスマホを販売する仕事で拘束時間が長く、食生活は1日1食のみ。家に帰って1日分をまとめてドカ食いしてました。妻の手料理と、白ご飯を一回に2合半。だいだい茶碗6杯くらいですね。

平日が休みの日は自炊するわけでもなく、カップ焼きそばと米を組み合わせるような食生活。そんな生活を2年続けてたら、みるみる太りました。身長173cmで、当時の体重は73kgです。

▲2019年からトレーニングを開始。食事制限をしなくても、約2年でマイナス10kgを達成

▲2019年からトレーニングを開始。食事制限をしなくても、約2年でマイナス10kgを達成。


――1食で2合半はかなりの量ですね……。痩せようと決めて、何をしたんですか?

筋トレです。ジムに入会して、週に4〜5回の頻度で通い始めました。もともとサッカーを10年やってたので、運動に対する抵抗はないんですよ。さすがにカップ麺と米2合半のドカ食いはやめましたが、食事制限はほとんどしなかったんです。

体を鍛えればなんとかなるだろうと、むしろ、3食をちゃんと食べるようにしました。2019年からトレーニングを始めて、ゆっくりですが2年後には10kg減量。このルーティンで4年間続けました。

――週4〜5回のジム通いを4年続けるのは、なかなかすごいです。

体を動かすのがやっぱり好きなので、楽しくてハマりましたね。そしたら、周りから「大会に出ないの?」って言われるようになって。仲の良い筋トレ仲間がフィジーク大会に出たって聞いて、自分も挑戦しようかなと思ったのが、いまから1年ほど前です。

猶予は3カ月! 一番効果的だったのは夕飯の里芋

2024年1月末、大会へのエントリーが決まった時の藤井さん。「くびれがほしい…」と思っていた頃。

2024年1月末、大会へのエントリーが決まった時の藤井さん。「くびれがほしい…」と思っていた頃。


――なるほど。いよいよ食事制限スタートですか?

いえ、フィジークの大会ってすごく人気で、数分でエントリーを締め切っちゃうんですよ。だから、なかなか当たらない。2、3回落っこちて、その都度、モチベーションが下がって、食事制限はなかなか始められませんでした。

それで、いよいよ当たったのが2024年の1月末。エントリーできた大会が4月末だったので、「うぁぁ、もう3カ月しかない! やばい!」って、急にギアを入れた感じです。

――3カ月で体を絞るのは相当大変ですよね。

結局、3カ月で体重マイナス11kg、体脂肪は22%から7%に落としたので、相当追い込みましたね。

まず、米は3食ちゃんと食べる。1食の米の量は150gにして、たんぱく質は鶏むね肉やプロテインで1食あたり170g。1日の総カロリーを2000kcalに抑えました。

料理の腕があるわけじゃないので、むね肉の「低温調理」とかはできないから、茹でるか電子レンジでチンするかの2択。冬だったので、野菜をいっぱい入れた鶏むね肉の鍋を「鍋の素」を使って煮ることも多かったです。バズーカ岡田さんのレシピも参考にさせてもらってましたね。

脂質が摂れないので、油で炒めることはほとんどなし。調味料は使うとしてもノンオイルのドレッシングでした。



――このメニューで体重マイナス11kg、体脂肪7%になったんですか?

最初の1カ月は3食を白米にしてましたけど、2カ月目と3カ月目は芋に置き換えました。朝に白米、昼にさつまいも、夜は里芋。米だけじゃ、とても減量のスピードが間に合わなかったんです。

さつまいもって、100gあたり130kcalで白米とそんなにカロリーが変わらない。だけど、食物繊維が多いからお通じにいい。食事制限中は、さつまいもの甘さに救われましたね。単純においしいし。

里芋はさらにカロリーが低くて100gあたり60kcal弱。冷凍で売ってる里芋を、基本は鍋に入れて煮て食べてました。これで一気に体重が落ちたと思います。ラスト2カ月は、1日のカロリー摂取量は1500kcal程度だったと思います。

――食事制限で辛いことは何でしたか?

追い込みの3カ月は、とにかくいつも空腹状態。だから、当時2歳だった子どものスナック菓子を見るのが本当に辛かったです(笑)。コアラのマーチとかアルフォートとか、やたらうまそうに見えましたね……。

時々、我慢ができなくて「キレ食い」したこともあります。一度、タガが外れるともう止まらない。その日はチートデイとして爆発が収まるまで食べました。その3カ月は、僕がずっとイライラしてたので、妻との関係もギスギスしてました…。2冠を取って面子を保てて良かったです。

90分のトレーニングを週5回! 

▲2019年からトレーニングを開始。食事制限をしなくても、約2年でマイナス10kgを達成

2024年4月上旬。3カ月前と明らかに顔が違う!


――追いこみ期間中のトレーニング内容を教えてください。

トレーニング内容は、4年間続けてきたルーティンから何も変えませんでした。「胸の日」「脚の日」「肩の日」「背中の日」と決めて、1日60〜90分程度。これを週4~5回の頻度でやってました。

メニューは本当にベーシックなもので、胸ならベンチプレス、ダンベルプレス、チェストフライとか。脚ならスクワット、レクエクステンション、レッグカール、ブルガリアンスクワット。誰もがやってる超ベーシックなものを独学で、YouTubeなんかを参考に取り組みました。

――トレーニングをするタイミングはいつ?

僕は子どもを保育園に連れていく担当なので、ジムに行くのは家族が寝てる時間なんです。朝4時30分に起きて5時から開始。そんな早朝でもジムに4、5人は必ずいるんですよ。そういう人たちの存在にも助けられましたね。

あとは、有酸素運動も取り入れました。ウォーキングを40分〜1時間。頻度は週3〜4回。これもバズーカ岡田さんが言っているとおりに実践して、体の脂肪燃焼が始まる30分は最低でも歩いてました。

――今後も大会に出場する予定はありますか?

優勝したので出場権があったんですけど、家庭の事情で参加を辞退したんです。そしたら、また体を鍛えるモチベーションが下がってしまって……(笑)。実は最近、ピークのときで81kgまでリバウンドしました。

――えっ……ダイエットする前より体重増えてませんか?

そうなんですよ……。体重を増やすのは本当に簡単だし、あんなに追い込んだのに体が戻るのなんてあっという間。びっくりするくらい早いです。

筋トレって、バキバキの体を鏡で見れるから、テンションが上がって頑張れると僕は思うんですけど、やっぱり体重が戻った体を見たくない……。だから、自然とジムから足が遠のいちゃって。ここ2カ月ほど悪循環に陥ってたんです。でも、最近無事にジムを再開しました!

トレーニングがまた楽しくなってきたので、今回はもう少し時間をかけて緩やかに体を絞りながら、夫婦関係も穏やかに、次回の大会を目指そうと思ってます。


「3カ月」という期限があるから実践できた激しい追い込み。イライラやギスギス、大会後のリバウンドもあったとあけすけに話してくれた藤井さん。バキバキの体と満面の笑みのポージングの裏には、かっこいいだけじゃないリアルがあるのだ。

ぎぎまき=取材・文

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