OCEANS

SHARE

「北陸のハワイ」と称される無人島

次は、「北陸のハワイ」と呼ばれる無人島です。福井県の敦賀湾に浮かぶ小さな無人島・水島は、「北陸のハワイ」とも呼ばれており、青く透き通った海と、果てしなく続く白砂のビーチは、多くの観光客を魅了しています。

 福井県の水島(写真: パーシー / PIXTA)

 福井県の水島(写真: パーシー / PIXTA)


この島には7〜8月の間だけ観光船で渡ることができます。景観保全が重要視されており、島にあるのは簡易トイレのみで、お店もありません。福井県在住の人ですら、行ったことのある人は少ないのではないでしょうか。

水島にはこの2カ月間しか上陸できないということで、「奇跡の島」として外国人観光客の間で注目されるようになりました。観光船でしか上陸できないため「日本の交通の便のよさとはかけ離れた隠れスポットだ」という評価もあります。

また、魅力的な青い海と白い砂のコントラストがSNSを通じて話題にもなりました。日本の景観といえば森や山といった木々の自然にフォーカスされがちですが、ビーチの美しさというのが新鮮な驚きを与えたのも、人気を集めた理由でしょう。

一方で、水島は無人島であり、観光地として開発されているわけでもありません。外国人観光客の受け入れに向けた取り組みも行われていないのが現状です。ですが、それゆえに「観光地ではなくありのままの自然が見たい」と日本マニアの観光客が好む場所となっているという側面もあります。

福井県敦賀市には2024年3月に北陸新幹線が開通したので、今年の夏からはさらに多くの観光客が水島を訪れることでしょう。外国人観光客の増加にともない、水島も観光地としての対応をしていくのか、はたまた現在同様ありのままの自然に任せるのか、今後の水島のあり方にも注目が集まります。


3/3

次の記事を読み込んでいます。