shutterstock
忙しい毎日で、ゆっくり自炊をする暇もない……。
そんな現代人にとって、外食やコンビニ飯は何かと頼りになる存在だ。栄養バランスを心配しつつ、せめてもの抵抗でカロリー表示を気にしたり、たんぱく質が豊富な食品を選んだりしている人も少なくないだろう。
一方、「食品添加物」を気にしている人はそう多くないはず。今やほとんどの食品に添加物が含まれているといっても過言ではないが、なんとなく体に悪いイメージがありながら、「まぁ、大丈夫っしょ」と高を括りがちだ。
そこで今回は、醤油、日本酒、餅など数々の食品メーカーで勤務経験を持ち、現在は「食品表示マニア」「添加物オタク」を自称する中戸川 貢さんに、添加物のデメリットについて聞いてみた。
聞いたのはこの人! 中戸川 貢さん●一般社団法人ナチュラル&ミネラル食品アドバイザー協会代表理事。加工食品ジャーナリスト。「食品表示マニア」「添加物オタク」を自称する。著書に『ワースト添加物 これだけは避けたい人気食品の見分け方』(ユサブル)。
意外にも「添加物=悪者」ではない?
shutterstock
――なんとなく悪そうなイメージの食品添加物ですが、そもそも「食品添加物」の定義とはどんなものでしょう? 食品衛生法では、食品添加物とは「食品の製造過程で、または食品の加工や保存の目的で食品に添加、混和などの方法によって使用するもの」と定義されています。
分かりやすくいえば、食品を長持ちさせたり、美味しそうに見えるよう色をつけたり、旨みを感じられるよう味をつけたり、といった目的で使用される保存料、着色料、調味料などをまとめて食品添加物と呼んでいます。
『ワースト添加物』という本の著者である私が言うのもおかしな話なのですが、基本的に添加物は「安全」なんですよ。というのも、現在使用が許可されている添加物はすべて厚生労働大臣の認証を受けたものだからです。
添加物のおかげで、食中毒や食品ロスを防げるということですから、SDGsの観点から言うと社会に貢献していますし、現代の豊かな食文化は添加物の活躍に支えられている部分がかなり大きいでしょう。
『ワースト添加物 これだけは避けたい人気食品の見分け方』(ユサブル)
2/4