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カロリーやPFCよりも大事なものを見落としている⁉

――確かに、最近はコンビニ食でも低カロリーかつPFCバランス(たんぱく質、脂質、糖質の含有バランス)がよいものも増えているし、体に悪いイメージは一昔前よりもかなり減っている気が……。

まさにそこなんです。健康意識が高く、ダイエットの知識が豊富な人が増えてきた昨今ですが、カロリーやPFCバランスばかりが重視されがちで、添加物のことまでは気にしていない消費者がかなり多い。

しかし添加物は、PFC(3大栄養素)ではなく、5大栄養素に含まれる「ビタミン」「ミネラル」のほうに悪影響を及ぼし、その結果、体調を崩してしまうのです。

もし今の食生活がPFCだけでなく、5大栄養素まで意識できているのであれば、極論として「添加物はそこまで気にしなくてもいい」といえるでしょう。しかし、そういう人は残念ながら少数です。

――国が認可した安全なものならば、なぜ添加物によって体調を崩すのでしょうか? 

そもそも添加物は、その使用量や目的が細かく規定されており「ただちに人体に悪影響を及ぼさない」という前提があります。

しかし、たとえ塩だって摂り過ぎれば死に至るもの。過剰摂取が体の不調を招くのは当然のことです。そして取りすぎた添加物は、体内のミネラルやビタミンという、いわば大工道具たちが分解や代謝を頑張ってくれているおかげで無毒化されているだけなんです。

ところが食生活が乱れがちな現代では、ただでさえビタミン、ミネラルが不足している人が圧倒的に多い。その状態で添加物が多い食事をとると、その対応にビタミン、ミネラルが追われ、ますます消費されてしまうため、病気になっていくのです。

添加物そのものは悪ではなくて、ビタミン、ミネラル不足を助長させることが悪なのです。

添加物を減らすか、栄養を補うか

Pixabay

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――添加物によるビタミン、ミネラル消耗で体を壊す……。そういうことだったのですね。

はい。ですから、やるべきことは2択。添加物を徹底的に減らすか、添加物で奪われる以上のビタミン、ミネラルを補うか。両方できればなお良いです。

とはいえ、40代くらいの男性だと外食を避けることはなかなかできません。コンビニ、ファミレス、持ち帰り弁当に頼らざるを得ないですよね。ちなみに健康的に見える社員食堂でさえも、ミネラル不足になりがちです。

一方で、食は人生の楽しみの一つですから、あれもこれも食べられない、では楽しくない。週に一度のラーメンを楽しみにしつつ、トッピングの海苔やゴマでミネラルを補うなど、メリハリをつけて外食を楽しむ方がいいんじゃないでしょうか。

私もいつも駅ナカのそば屋でカツ丼そばセットを頼むのですが、そばに七味をかけてミネラル、マグネシウムを摂取しつつ、カツ丼の上にはすりごまをふりかけるんですね。栄養不足だと分かっているからこそ、ちょい足ししているんです。メニューのチョイスも、かき揚げうどんじゃなくて、わかめそば。ちょっとでもミネラルが摂れるようなものを意識するといいですね。

社食であれば、小魚ふりかけを持参してください。ふりかけの添加物は、この際気にしなくてもいいです! それよりも、小魚をプラスしてあげることでミネラルの摂取量を増やし、そのおかげで余計にとってしまった添加物の代謝を促してほしいのです。


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