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2023.10.24

レクサスの新型RZは日本酒でいう「上善如水」。BEV化で強調された美点

880万円〜。

880万円〜。

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2005年のRX400h発売以降、高級車市場における電動化の先駆者として時代をリードし続けるレクサス「RZ」。その系譜を受け継ぐ新型RZはレクサス初のBEV専用モデルだ。

トヨタとスバルが共同開発したBEV専用プラットフォーム「e-TNGA」の採用に加え、バッテリーやモーターの最適配置による理想的な慣性諸元、軽量かつ高剛性なボディの実現により、車の基本性能を大幅に進化させている。

優位性は静かさと乗り味

RZはレクサスブランドの市販モデルとしては2番目のBEVとなります。で、先陣を切ったUXはこのRZ登場のタイミングで電池容量を大幅増強。BEVの課題である航続距離や価格から見れば、RZよりも魅力的に映ります。

ではRZを選ぶ理由は何かと問われれば、まず筆頭に挙げたいのは静粛性と乗り心地です。

BEVはモーターで走るのだから静かなのは当たり前と思うかもしれませんが、そのぶんエンジンの稼働音の陰に隠れていたインバータやファンなど補機類の作動音が際立ってしまいます。と、得てして静音化というのはもぐら叩きみたいなところがあるので、追求するのが難しい。

ただし、RZの音振環境はレクサスの出世作となった初代LSのそれを彷彿させるところがあります。UXと比較すると、車内が静かで実に快適なのです。

それに加えて、モーター4WDならではの緻密な駆動制御を活かしたしっとり感とさっくり感を併せ持つハンドリングや、アニマルフリーのインテリアなど新しい付加価値も盛り込まれています。

おそらく近々発売されるであろう、ヨーク型ステアリングのバイワイヤ仕様もその先進性にちょっと注目です。

自動車ライター
渡辺敏史

出版社で自動車/バイク雑誌の編集に携わったあと、独立。自動車誌での執筆量が非常に多いジャーナリストのひとり。車の評価基準は、市井の人の暮らしにとって、いいものかどうか。




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