メルセデス独自の四輪駆動システム「4MATIC」を採用するため、舗装された道路のみならず、雪道やオフロードといった悪路でも優れた走破性を発揮。793万円〜。
▶︎すべての写真を見る 新型Cクラスに加わった初のクロスオーバーモデル「Cクラス オールテレイン」。
街乗りを想定したコンパクトなボティに、力強い加速と高度な環境性能を誇るISG搭載のディーゼルエンジンを積む。
アクティブライフを支えるオールマイティなCクラスを、識者3人はどう分析するのか。
ファミリーカーの最右翼
世の車の趨勢はSUVにあり。Cクラス オールテレインも区分的にはSUVに収まるわけですが、ちょっと異なるのがその出自。
言ってみればこの車は、Cクラス ステーションワゴンの最低地上高を上げたリフトアップ版という見方もできます。さりとて、同門のGLCクラスに比べればロードクリアランスや荷室容量は劣る。
じゃあCクラス オールテレインは何をもって選ぶモデルなのかということになりますよね。
第1の利は低い重心によるオンロードでの動的質感や運動性能の高さです。GLCがいくら優れたSUVとて、高速域での安定性や山坂道でのハンドリングなどはCクラス オールテレインに対して一歩譲ります。
第2の利は必要以上に目立たないこと。背の高さだけでも圧がマシマシとなるSUVに対し、これは適度な車高とCクラスに準じた佇まいに慎ましさすら感じてしまうほどです。
優れた四駆制御のおかげで見た目のわりには悪路もまずまず走れてしまう行動範囲の広さ、ランニングコストの安さも含め、上質かつアクティブなファミリーカーとして存分に活躍してくれる、そんな1台です。
| 自動車ライター 渡辺敏史 出版社で自動車/バイク雑誌の編集に携わったあと、独立。自動車誌での執筆量が非常に多いジャーナリストのひとり。車の評価基準は、市井の人の暮らしにとって、いいものかどうか。 |
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