「ジャックパーセル」をベースとした「コンバース アディクト」の新作。
▶︎すべての写真を見る 目ざといスニーカーギークのあいだで話題になっているモデルがある。「コンバース アディクト」のミッドカットだ。
これまでの歴史についてはさらば森田さんのこちらをご覧いただきたい。
パッドをたっぷり充填し、かかとに向かってなだらかに傾斜していくトップラインは単純にデザインとしても魅了されるが、実はこのコレクションにミッドカットがラインナップされるのはこれがはじめてのことなのだ。
「コンバース アディクト」初のミッドカットモデル「JACK PURSELL CANVAS MID」1万9800円(10月発売予定)/コンバース(コンバースインフォメーションセンター 0120-819-217)
「90年代ファッションのリバイバルを受けたものです。ミッドカットは往時のメインストリームをいくデザインでした。今シーズンのコンバースはエキゾチックレザー、鮮やかなカラーリング、スケシューなどもラインナップしていますが、これらはすべて90年代を象徴するものです」(PRチーフ、西津嘉人さん)。
“アディクト”な人々を満足させる再現と進化
「コンバース アディクト」は文字どおりファッションに“アディクト(ご執心)”な人々に向けて08年にリリースされたコレクションであり、60年代の「チャックテイラー」、あるいは70年代の「ジャックパーセル」を現代によみがえらせるプロジェクトだ。
アーカイブの掘り起こしが限定的なのは、その時代のそのモデルがコンバースを語るときに欠かせないランドマーク的な存在だからである。いずれもその年代に現在のかたちが完成したといわれている。
くだんのミッドカットは「ジャックパーセル」をその叩き台としているが、いわれてみればなるほど往時の「ジャックパーセル」を忠実に再現しているのがわかる。
アイコンであるつま先の“スマイル”やかかとの“ヒゲ”と呼ばれるディテールはいわずもがな、凹凸のあるロゴを描くヒールラベル、コットン素材のシューレース、当て布とアーチ形状のステッチによるサイドの補強、踵紐やインソールのグラフィック……といった具合に。
コンバース社でつくりはじめた1970年代の「ジャックパーセル」。
これを現代のテクノロジーでブラッシュアップしているのが「コンーバス アディクト」の勘どころだ。ヴィブラム社屈指のグリップ力を誇るヴィブラム メガグリップ、クッション性に優れたポロンをかかとに装填した圧縮E.V.A.のカップインソールは歩くことが楽しくなるポテンシャルを秘めている。
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