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また、間食は「足りない栄養素を補うチャンス」でもある、ともいいます。現代の食生活ではつい炭水化物が増えがちで、また、偏った食事をとっているとビタミンやミネラルが不足することも。

そこで、間食で不足しがちな栄養素を意識的にとれば、1日の栄養バランスがよくなるわけです。「間食で特に摂取したい栄養素」として紹介されているのは次の4つです。
・ビタミンC……フルーツ
・カルシウム……ヨーグルトやチーズなどの乳製品、小魚
・鉄……プルーンやレーズン、鉄分を強化したヨーグルト
・マグネシウム、亜鉛……アーモンドなどのナッツ類

食後高血糖を防ぐ「セカンドミール」効果

医師の鈴木幹啓先生の『医師が教える最強の間食術』(アスコム)も、「『適切な間食をとる』時代が来ている」と、間食の健康効果を紹介する1冊です。

適切な間食で期待できる効果とは何か。鈴木幹啓先生は次の3つを挙げます。
・空腹による食事でのドカ食いを防ぐ
・食後血糖値の急上昇を防ぎ、血糖値が安定する
・空腹によるストレスや集中力の低下が防げる
『医師が教える最強の間食術』より
なかでも2つ目の食後血糖値の急上昇を抑えられることは大きなメリット、と鈴木幹啓先生は強調します。

もちろん、甘いものを大量に食べれば、血糖値は急上昇します。食後の血糖値の急上昇(血糖値スパイク)が疲労感や眠気、だるさなどを招きます。ですが、間食の選び方、とり方によっては、むしろ血糖値が安定するのです。

その鍵を握るのが、「セカンドミール効果」です。初めて聞く方も多いかもしれませんね。

セカンドミール効果とは、最初にとる食事(ファーストミール)が次にとる食事(セカンドミール)後の血糖値にも影響をおよぼし、食後の血糖値の上昇をおだやかにする、というもの。

特に、食物繊維を多く含む食品を最初の食事でとると効果的なのです。

このセカンドミール効果については、日本時間栄養学会会長の柴田重信先生が書かれた『食べる時間でこんなに変わる 時間栄養学入門』(講談社ブルーバックス)にもくわしいです。「罪悪感なし! 攻めの間食」という見出しのもと、次のような実験結果が紹介されています。


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