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2023.03.27

からだ

1日約2万回。目を酷使する現代人に増える不完全なまばたき、コツは回数よりも「きっちり深く」

10秒目をあけられなければドライアイかもしれません(写真:metamorworks/PIXTA)

10秒目をあけられなければドライアイかもしれません(写真:metamorworks/PIXTA)

当記事は「東洋経済ONLINE」の提供記事です。元記事はこちら
あなたは10秒目をあけられますか? もしつらいと感じたなら、ドライアイかもしれません。
今、日本人の多くが正しくまばたきできていません。速すぎたり、きちんと下までおりていなかったり……5回に1回まばたきに失敗している、そんな調査報告もあります。正しくまばたきできないと、目のうるおいは不足します。慶應義塾大学医学部・眼科学教室の綾木雅彦氏著『視力防衛生活』より、意外と知らないまばたきの役割と、目の回復につながるまばたきのコツをお伝えします。

現代人は涙不足。まばたきは減っている

人は1日約2万回、目をとじています。なぜだと思いますか?

答えは、目はとじるたび回復するから。上まぶたと下まぶたがバチリとくっつくことで目をコーティングする涙の油成分が分泌されます。目に新鮮な涙を供給し、角膜の表面を整えることで目に入ってくる光の散乱を減らす、それがまばたきです。

とくに、現代人の目は酷使されていて、目の回復の重要性は増すばかり。なのに、ちゃんと目をとじられていない「不完全まばたき」の人がとても多い実情があります。

この状況を引き起こしているのが「ストレス」、そして「スクリーン(デジタル画面)」の凝視です。

ストレスがかかって緊張しているとき、自律神経のうち交感神経が優位になり、目が見開き、まばたきの回数が不十分になります。また、涙の分泌量もおのずと減ります。

加えて画面を凝視するなど集中してものを見ると、まばたきは減ります。スマホを見ているとき、目が乾いた感覚を覚えたことはありませんか? スマホはつい見すぎてしまうもの。結果、まばたきが減り、目からうるおいがなくなっているのです。


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