「どんな味になるかは菌しだい」、寺田本家の純米酒・繁土
寺田本家「繁土」2090円(720ml・アルコール分 15%)/パタゴニア プロビジョンズ https://www.patagoniaprovisions.jp/
「寺田本家さんは『最終的にどんな味になるかは、わからない。生き物だから』と言うんですよね。発酵は微生物の生命力しだいで、狙った味にはならない。でもそれが面白いんです」。
酒蔵に住む菌や微生物を大切にし、その年の天候と土壌の状態に合わせながら酒づくりを行う千葉県の蔵元・寺田本家。酵母や微生物たちは瓶詰め時にも生きており、開栓前でも味が熟成変化していく「生きた酒」が有名で、国内外から注目されている。
2021年からパタゴニア プロビジョンズに参画し、本国アメリカで販売している「五人娘」を今年はさらにアップデート。それが「繁土(ハンド)」という日本限定の純米酒だ。
日本酒の原材料である米には土の繁栄が大切なこと、豊かな自然や蔵に住む微生物を育む環境づくり、米づくり、酒づくりまで、人の手(ハンド)で行うことから「繁土」と命名したそうだ。
原料となる麹米は、地元・東庄町の農家さんが農薬化学肥料不使用で栽培した「美山錦(みやまにしき)」を、掛け米には昨年に続き、兵庫県豊岡市但馬地区で「コウノトリ育む農法」で米づくりを行う坪口農事未来研究所のコウノトリ米を使用。
複雑で深みのある味わいと、発酵感のある飲み口、そして土の力強さを感じる香りも楽しめるという。
山と水を守って300年!仁井田本家の純米酒・やまもり
仁井田本家「しぜんしゅ - やまもり」2200円(720ml・アルコール分 13%)/パタゴニア プロビジョンズ https://www.patagoniaprovisions.jp/
美しい水と昔ながらの木桶で酒づくりを行う創業300年以上の蔵元・仁井田本家からは、甘味があって口あたりのいい純米酒「しぜんしゅ - やまもり」が誕生。
「仁井田本家さんは、自分たちの森で育った80年生の杉で作った木桶で酒づくりを行っています。木桶で作ると風味が違いますよね。酒米も自社田で育て、水もその土地の湧き水を使っています。採っては育てを繰り返し、お酒づくりから森や土を循環させていこうとしている蔵元です」。
原材料には麹米、掛け米ともにすべて自社田で栽培した亀の尾を使用。精米歩合85%にとどめ、お米の味わいをしっかり出している。ベースはやや辛口で、蔵独自の汲出し4段仕込みによる甘味と旨味を感じられるバランスのいい仕上がりになっている。
左から仁井田本家「しぜんしゅ - やまもり」2200円(720ml・アルコール分 13%)、寺田本家「繁土」2090円(720ml・アルコール分 15%)/パタゴニア プロビジョンズ https://www.patagoniaprovisions.jp/
発売は12月8日(木)より、パタゴニアのオンラインショップ、9日(金)より全直営店でスタート。
※一部直営店は10日(土)から。
パタゴニアのプロダクトが優れていることに異論の余地はないだろう。しかし、その魅力の根底には、サスティナブルで未来志向な企業理念があることを忘れてはならない。
パタゴニアのビジョンに共感できる人は、ぜひこの年末年始にパタゴニアの日本酒を味わってみてはどうか。地球にもカラダにも負担の少ないお酒は、きっと1年の疲れを優しく癒やしてくれるはずだ。
[問い合わせ]パタゴニア プロビジョンズhttps://www.patagoniaprovisions.jp/