世界一飲まれているカクテルの座をかけた熾烈な争い!?
左からオールド・ファッションド、ネグローニ。
英国の飲料専門誌「Drinks International」による世界のバーで最も人気のクラシックカクテルランキングをご存じだろうか。
このランキングは世界的な賞を受賞している世界のトップバー100の売れ筋カクテルを集計したもので、1位は世界一飲まれているカクテルを意味することになる。
このランキングで7年間1位を独占してきたのが、オールド・ファッションド。だが2022年、ついにその座をネグローニに明け渡した。
オールド・ファッションドはウイスキーにビターズ、角砂糖、オレンジやレモン、チェリーを加えたもの。ネグローニは、カンパリ、ベルモット、ジン、3つのリキュールから作られる。
世界一のカクテル対決、さて、2023年はどうなるのか。注目したい。
カクテルで始まる恋物語
『カクテル』
映画にもたびたびカクテルは登場する。特に男と女の出会いの場では、カクテルは恋の始まりを予感させるドラマティックな名脇役になる。
1988年に公開された『カクテル』は、トム・クルーズ演じるバーテンダーが魅せるアクロバティックなフレアバーテンディングが話題となった。
映画ではレッドアイ、キューバ・リプレ、ベルベッド・ハンマー、セックス・オン・ザ・ビーチ、フローズン・ダイキリなど、数々のカクテルが登場したが、なかでも話題となったのが、「オーガズムを」と誘うようにオーダーする女性に対し、トム・クルーズが「ターコイズ・ブルーから始めよう」と返す台詞だ。
このシーンをきっかけに、ターコイズ・ブルーは世間に広く知られるようになった。
『ラブ・アゲイン』
大人の男が参考にしたいのは、2011年に公開された『ラブ・アゲイン』。
ライアン・ゴズリングがエマ・ストーンを口説くために自宅に招いて振る舞ったのが、オールド・ファッションド。ロックグラスにビターズを垂らし、角砂糖をつぶし、氷を入れて、オレンジピールを飾る。
バーテンダー顔負けのスマートな手つきは男でも見惚れてしまうほど。このテクニックは当時ロサンゼルスで話題だったバーのバーテンダーに手ほどきを受けて身に付けたと言われている。
ほかにも『セックス・アンド・ザ・シティ』で一躍有名になったコスモポリタン、『カサブランカ』のフレンチ75など名作に登場するカクテルは多い。
さて、諸兄も映画を参考に女性とカクテルを楽しんでみてはいかがだろう。
世界的酒造メーカーの取り組みとは?
アルコール業界でもサステナブルな動きが加速している。世界的酒造メーカーのディアジオ社も力を入れている企業のひとつだ。
パッケージの削減により廃棄物を減らすのはもちろん、生物多様性の損失やカーボンニュートラルなどの環境問題、原材料の産出国である9カ国、20のコミュニティで安全な水を確保するプロジェクトを行うなど多くの課題に取り組んでいる。
環境に配慮した酒を飲むのが、これからの時代はスマートなのだ。
ナイトキャップこそ男の嗜み
寝る前に飲むカクテルを指すナイトキャップ。厳格な定義はないが、ラスティネイルやB&Bなど、甘く芳醇な味わいのブランデーやウイスキーを使ったカクテルが好まれるようだ。
その名のとおりのカクテルもある。ブランデーにオレンジキュラソー、アニゼット、卵黄とナツメグを入れたナイトキャップだ。これからの季節は熱湯を加えたホットタイプもおすすめ。
ベッドでうまいカクテルを舐めながら床についたならば、きっといい夢を見られるはず……。