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2022.09.18

たべる

有名工具店の中で酒を飲む「ツールズバー」に、世界の工具と濃いめの大人が集まっていた


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毎週金曜夜のみ、「工具」を愛でながら呑めるバーがあるという。その名は「ツールズバー(TOOLS BAR)」。舞台はなんと、工具店の店舗内だ。

場所は東京・天王洲アイル。モノレールの駅に隣接した施設、シーフォートスクエア内に立て看板を発見した。オシャレな工具ショップといった外観である。とてもバーがあるようには見えないが……。

ファクトリーギア 東京店の入り口。この右奥にツールズバーが存在する。

「ファクトリーギア 東京店」の入り口。バーはいずこに……。


工具店の名前は「ファクトリーギア 東京店」。海外メーカーをはじめとしたさまざまな工具を扱うセレクトショップだ。

車やバイクのメカニックはもちろん、あらゆる業界の技術者が通い、プロ御用達の工具店として名を馳せる有名店である。

店内には工具好きにはたまらない一流工具がすらり。

店内には工具好きにはたまらない一流工具がすらり。


店内を奥に進むとカウンターやテーブル席があり、バーの空間が広がっている。



事の経緯を説明すると、この「ツールズバー」はYouTubeチャンネルの中に存在する架空のバーに端を発している。

ファクトリーギアの代表である高野倉さんが工具について語るチャンネル「ファクトリーギアTV工具好き」の中に「TOOLS BAR」というシリーズコンテンツがある。チャンネル登録者数は9月現在、7.78万人という人気ぶりだ。

スタート当初は台東区に存在した店舗にて、収録時のみ銀座のバーテンを迎え、高野倉さんがゲストを交えて工具について語っていた。番組は現在も更新中である。

YouTube「TOOLS BAR」でもお馴染みのシガーバー「JWC」支配人、奥木さん

YouTube「TOOLS BAR」でもお馴染みの銀座のシガーバー「JWC」支配人、奥木さん。


視聴者から「リアルバーをやって!」という要望に応え、2021年5月に現在の東京店の開店に合わせてリアルバーを併設。今年、本格オープンした。



さっそく一杯……とメニューを眺めると、カクテルの名前が工具になっている。

“インパクトドライバー”、“ハンマーヘッド“など名前だけでは味が想像しにくいものから、レゲエパンチをもじった“レゲエペンチ”まで、さすがツールズバーといったメニューの数々が並ぶ。


レゲエペンチを注文。


やってきたカクテルにはスパナ型のマドラーが。ここではマドラーも、カトラリーもすべてがツール仕様になっている。

いずれも日本が誇る金物の町、新潟の燕三条で作られているというこだわりようだ。



バーなのでさすがに食事はないかと思いきや「お酒に合う燃料」と書かれたフードメニューもある。



向かいの中華店の箸と共に注文の品が到着。

施設内にある他の飲食店と連携しているのだ。



工具店であり、バーでもあるが、チャーハンやラーメンでお腹を満たす食堂にもなりうるというワケだ。



「私たちは“工具好き”の啓蒙活動を推進しているんです。YouTubeの視聴者もDIY好きというより、もう一歩ディープな工具好きの人が多いですね。

工具も使い捨てではなく、ちゃんといいものを大事に長く使ってほしい。そしてリアルを大事にしたいので、こういう場を設けたのです」。

カウンター越しにそう話したのは、ファクトリーギアのマーケティング 部長の飯田さんだ。


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