OCEANS

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ひろみさんたちは2009年からこの場所でプレーパーク活動をしています。

以下、ひろみさんの語りです。

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ここはもともと蚕糸試験場の跡地で、40年くらい閉鎖された不思議な空間だったんです。最初は水も出なくてトイレもなくて、結構自由にやらしてもらって、循環型のトイレ建設しちゃったり、畑つくっちゃったり。

それが「公園」になるってことで、木がバサバサ切られ始め、「遊具も置こう」って行政が言い出したので、「そんなのはいらーん!」って言って。都市公園になるということで火の使用も禁止ということになりそうだったんですが、「ほかにやれるところがないんだから残して!」と抵抗して。

『子育ての「選択」大全 正解のない時代に親がわが子のためにできる最善のこと』(KADOKAWA)。

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禁止事項ばっかりの世の中になって、公園でも「ボールはダメだよ」「正しく遊びなさーい」「いい子でいてください」「うるさくしないでね」「ふざけて遊ばないで!」みたいな。ほんとにそういう看板があるんですよね。

新しくできる公園には遊具に適用年齢みたいなのが書いてありますよね。危ないものはどんどん撤去になり、自由に遊べるところがなくなり、一人一人がきれいなお砂場セットを持っていて、「それは誰々ちゃんのだからダメよ。貸してって言ったの?」みたいなことをいちいちやってる……。

ここには何も持ってこなくてもいいよってことにしています。無料で、誰がいつ来てもいいってことと、見守る大人がいますよってことが基本ですが、プレーパークといっても地域地域で雰囲気が違います。
(以上、中川さん)

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「遊び」が「学び」であることが腑に落ちる

プレーパークの子どもたちやそれを見守る大人たちのまなざしを見ていると、「子どもってこういう生き物なんだ!」「幼児にいちいち細かいことを言わなくていいんだ!」ということがわかってきます。それは保護者の肩の荷を下ろしてくれるでしょうし、何より「遊び」が「学び」であることが腑に落ちるはずです。

プレーパークに行くことで、子どもの「サンマ」が得られるだけでなく、親にとっても、子育てに対する視野を広げられるメリットがあるのです。


東洋経済オンライン=記事提供

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