当記事は「東洋経済ONLINE」の提供記事です。元記事はこちら。 「半年仕事・半年育児」――。
そんな無謀ともいえるライフスタイルを実践しているのは、フリーランスのビジネスコンサルタント・村上アシシさん(43)だ。
かつて外資系コンサルティング大手のアクセンチュアに勤めていたが、2006年に退職して独立。以降、「半年だけ働く」というワークスタイルを確立している。
常識的に考えれば、半年間も働かないと収入面が不安になるだろう。しかしアシシさんは、アクセンチュア時代と同等以上の年収をキープし続けている。いったいどのように収入を確保しているのだろう。そもそもなぜ彼は、いまのような働き方にたどり着いたのか。
半年間で会社員時代の年収を稼ぐ
まずはアシシさんの仕事について説明しておきたい。彼は、PMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)という専門領域のビジネスコンサルタントだ。
組織内でプロジェクトの進捗管理やシステムの一元化などを行いながら、PM(プロジェクトマネジャー)のサポートをしている。独立後の仕事はすべて、コンサル業界専門のエージェント経由で受注しているそうだ。ここに、アシシさんのワークスタイルの秘密が隠されている。
アクセンチュア時代は、コンサルの対価として顧客に数百万円を請求しても、給与として自分の手元に入ってくるお金は大きく減ってしまう。
一方フリーランスになってからは、中抜きされる金額が20%前後のエージェント手数料のみ。エージェントに紹介されるプロジェクト単価の高さも相まって、会社員時代の2~3倍の報酬を手に入れられるようになった。
報酬が2~3倍増えたことで、半年間で会社員時代の年収を稼ぎ、残りの半年間を自由時間にあてている。だから彼は、「半年だけ働く」ワークスタイルを実現できるのだ。
さらに2016年からは、1年単位で労働期間と自由期間を区切るのではなく、週単位での”切り分け”を行っている。
「自分の稼働率を60%に下げるかわりに、アクセンチュア時代の後輩をサポートに付けて、2人で合計120%の稼働率を確保することをクライアントに提案しました。その提案が承認されてからは、『週3日仕事・週4日自由』の働き方になっています」。
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