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ショップのマインドとも合致するパタゴニア

パタゴニアは、現在のカルフォルニアジェネラルストアの精神に共鳴する点が多いと清水さんは考えている。



「パタゴニアは、先頭に立って環境保護活動をしているじゃないですか。環境保護のために売上の1%を利用する『1%フォー ザ プラネット』を設立し、自ら加盟しているのもそう。化繊が流れ出ないようにするための『グッピーフレンド・ウォッシング・バッグ』の取り扱いを啓蒙しているのもそう。

そういった活動に感化される部分は多々あります。地球環境をあれだけ真剣に考えている企業の姿勢は素晴らしいし、今は敵いませんが、店としても彼らを超えるくらいの意気込みは常に持っていろんな取り組みをしたいと思っています」。



カリフォルニアジェネラルストアの“斬新な試み”も、パタゴニアの企業理念に触発されてのものだ。

「パタゴニア創業者の『社員をサーフィンに行かせよう』という本にはとても考えさせられました。それもあって、オープン後の半年間はスタッフを固定していなかったんです。『働きたい人〜』と募って、手を挙げてくれた人に来てもらっていました。

なのでサーフィンが趣味であったり、ヨガが好きだったり、サステナブルに興味がある人など、30名ほどのスタッフを毎日ローテーションしていたんです。大変は大変でしたけど、いい経験にはなりましたね(笑)。スタッフが笑顔で働ける現場作りというのは、常に意識しています」。



パタゴニアの魅力について、「未来を考えているところ」と論じる清水さん。そして、なにより働いている社員みんなが楽しそうなところにブランドの真髄が垣間見えるとも付け加える。

生活の豊かさとは、心の在り方によるところが大きいとしみじみと感じさせられる言葉ではないか。

佐藤ゆたか=写真 菊地 亮=取材・文

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