インテリアもやっぱりロータス。
不要なものは取り除いて軽くするという同社のライトウェイトスポーツカー哲学に従って、とてもシンプルにまとめられている。
だからといって快適性が損なわれるのではなく、むしろ先進のテクノロジーによって従来のロータス車以上にリラックスして運転できる。
メーターパネルの代わりにインパネを左右に走る細長いディスプレイと、中央に備えられた大型ディスプレイに必要な情報が表示される。
合わせてフロントウインドウに速度等を映し出すヘッドアップディスプレイも標準で備わる。シフトレバーは指先でつまめるほどのサイズのセレクタータイプだ。
同社初のBEVであるエヴァイア。
エアコンやオーディオなどは中央ディスプレイをタッチして操作するほか、音声でのコントロールも可能。
当然、衝突被害軽減ブレーキをはじめとする先進安全運転支援機能も搭載。さらにスマートフォンで呼べば、駐車場から目の前まで自動で来てくれる機能まで用意されている。
気になる最大航続可能距離は600km。もちろん停止状態から100km/hに達するまで3秒以下というロータスらしい爽快感も味わえる。
最後のミッドシップエンジン車となったエミーラ。
自宅ガレージでのマシン作りから始めて、F1チャンピオンチームまで登り詰めたイギリスの天才技術者&ドライバーのコーリン・チャップマン。
彼が作ったロータスはその後紆余曲折を経て、現在はボルボと同じ中国のジーリー傘下に収まっている。とはいえボルボは相変わらずボルボ道を突き進んでいるし、ロータスもまたしかり。
SUVを作ってもやっぱりロータスはロータスだった。
同社はこのエレトレを「イギリス生まれ世界育ち(Born British, Raised Globally)」だという。
車名の「エレトレ(Eletre)」は、東欧のいくつかの言語で「生命を宿す(Coming to Life)」という意味がある。
今後はエレトレのプラットフォームを使って、多彩な電気自動車のSUVを作るというが、SUVという新しい世界へと羽ばたく一歩を踏み出すにはふさわしいネーミングといえそうだ。
007で海の中を潜航していたロータスにもワクワクしたけど、これから出てくるロータス製電気SUVも、十分ワクワクする車ばかりだろう。