特集「37.5歳はカラダのまがりかど」
飲み会の翌日がきつい、暴飲暴食がすぐカラダに出る……。37.5歳を過ぎると、着実に老いを感じはじめるもの。さて、老いの入り口に立ったオッサンたちはカラダとどう向き合えばいい? 今回は、見逃しがちな「尻」の鍛え方。ぷりっとした尻=“ぷりケツ”を実現するためのトレーニング法を伝授したい。
誰もが憧れるカラダといえば、まず挙がるのがしっかり割れた腹やパーンと張った胸、あるいは丸太のような腕。けれど、こうした部位に気を取られていると、あなたは大きな落とし穴に落ちるハメになる。
その代表的な部位こそが「尻」である。経験したことはないだろうか? 重力に負けて垂れ下がった大先輩方の尻を銭湯で目にしたときに漂うあの哀愁を……。そんな悲しき事態に陥らないため、プロ教えをもらったのが“ぷりケツ”運動である。
ほったらかしの尻は老化とともにだらしなく垂れ下がり四角い尻になってしまうが、これをしっかり張りのある理想の丸い尻に鍛える必要がある。張りのある、ぷりっとした理想の尻を作るためには、尻中央の大臀筋と側面の中臀筋、そして太腿裏のハムストリングスの強化が必須。さらに、重力に負けない尻に見せるコツは骨盤にある。現代人は「骨盤が後傾する」癖がついており、それを矯正するだけで尻が上がって見えるのだ。
下記の6種目を1日おき、週3回程度のペースで行おう。きっとあなたのケツが徐々に変わってくるはずだ!
メニュー1「バタフライヒップリフト」両手を頭の後ろで組み、仰向けになって尻を床から少し浮かせてスタンバイ。天井に向かって尻持ち上げると同時に、イラストのように大きく開脚する。このとき、床についた足裏も同じように開こう。腰を持ち上げる動きで尻中央の大臀筋と太腿裏のハムストリングスに、開脚をすることで側面の中臀筋に負荷をかけることができる。元の姿勢に戻るとき、常に尻を床につけずに浮かせておくのがポイントとなる。
メニュー2「ステーショナリーサイドラウンジ」まず両脚を大きく開いて、膝が90度になるように腰をグッと落とした状態からスタート。常に尻を引いた状態で、なるべく腰を低くした姿勢を維持してカラダの重心をイラストのように右へスライドさせる。尻で小さな山を描くようなイメージで左右交互に行おう。ある程度の柔軟性が必要なので、無理のない範囲で膝を伸ばして取り組んでもOKだ。動作はなるべくゆっくりと行うことで効果的に負荷をかけられる。
メニュー3「ニーリングワイパー」四つん這いの姿勢になって、左脚を真っすぐ持ち上げてスタンバイ。その脚をなるべく高く持ち上げながら右脚のさらに外側へ移動させる。足が軽く床についたら、今度は右脚を越えてさらに逆(左)側へ移動させる。足が床についたら、逆側へ移動させる。一連の動作はなるべく脚を高く持ち上げ、大きな山を描くようなイメージで行う。大臀筋と中臀筋に加え、内転筋にも効果がある。
メニュー4「フロント&バックステップ」両脚を揃えた直立姿勢から、膝を軽く曲げ尻を引いてスタンバイ。まず右脚を大きく前に出し、膝が90度に曲がるように深く腰を落としていく。今度は右足で地面を蹴りながら腰を持ち上げ、右脚を大きく後方へ引いて着地、左膝が90度になるように深く腰を落とす。片脚が終わったら、次はもう一方の脚で行う。腰を落とす際に背中が丸まらないように背すじを伸ばして、大臀筋を強化しよう。
メニュー5「オルタネイト・ヒップスラウト」ハムストリングスと大臀筋を同時に鍛えるには、仰向けになって尻と脚を同時に持ち上げるこのメニューが有効。イスの上に肩甲骨をのせるようなイメージで、腰を軽く浮かせて準備。背中を支点にして、腰を上げるのと同時に片膝を伸ばして脚を持ち上げる。このとき足から肩までが一直線になるように。ゆっくり腰と片脚を下ろし、尻が床スレスレまで沈んだら、今度は逆の膝を伸ばして脚を持ち上げて交互に行う。
メニュー6「ワイド&ナロウ・スクワットジャンプ」ジャンプ動作を取り入れた変形スクワットメニューなら、大臀筋と中臀筋に同時に高い負荷をかけられる。両手は頭の後ろで組み、両脚を揃え膝を90度に曲げてスタンバイ。伸び上がるように高くジャンプすると同時に、大きく開脚して着地。このとき膝が90度曲がるように尻を引き腰を落とす。そして同じ要領で高くジャンプすると同時に、今度は閉脚して膝が90度に曲がるように着地。これをゆっくり繰り返す。
後ろ姿のだらしない男にはなりたくない。目に見えてわからない部位にこそ、気を遣う。それこそデキルやつの条件といえよう。引き締まった尻を夢見て、“ぷりケツ”運動をぜひ試していただきたい!
藤本晃司=イラスト
今回教わったプロフェッショナル有馬康泰さん(43歳)
“カラダを進化させる”をテーマに日々奮闘するパーソナルトレーナー。タレントやアスリートのボディメイキングも指導する傍ら、全国各地を奔走して精力的に講演活動を行っている。ワークアウトの楽しさや喜びを多くの人に伝える“リーボックワン アンバサダー”でもある。
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