ポストマンシューズという言葉に聞き馴染みのない方も多いことでしょう。
聞いた事がなくても、ポスト?郵便局?となんとなくちゃんとした靴をイメージした方は大正解です!
ポストマンシューズとは元々郵便局員のために作られた靴のこと。革靴のような見た目でスニーカーのような履き心地を備えている事が特徴です。
この記事を読み進めていけば「あ、これがポストマンシューズなんだ!」と納得でき、オシャレで耐久力に優れたポストマンシューズに魅了され、1足ぐらいは持っていて損はないなと思うはずです。
ポストマンシューズとは?特徴や歴史を解説!
ポストマンシューズは、アメリカの公務員などに従事する人々に今でも愛される靴で、その名前の由来やその特異なデザインが魅力的です。
この記事ではポストマンシューズに焦点を当て、その歴史、特徴、そして魅力について詳しく解説しています。
歴史をたどり、なぜその名前が付けられたのかを探求し、ポストマンシューズの特徴や定義、なぜ今もなお愛され続けるのか、その魅力についても詳しく紹介します。ポストマンシューズに興味がある方や、ファッションに靴を取り入れたい方にとって、この記事はとても興味深い情報となるでしょう。
ポストマンシューズの魅力を一挙に解き明かす一読の価値ある内容となっています!
ポストマンシューズの歴史
ポストマンシューズの歴史は「レッドウィング」の歴史と言ってもいいでしょう。
なぜなら、ポストマンシューズの元祖は「レッドウィング」が1954年に発売した「101」と言われているからです。元々は郵便局員だけでなく警察官や軍人などを含めた公務員用の靴(サービスシューズ)として誕生しましたが、郵便局に正式採用され、全米の郵便配達員が履くようになると「ポストマンシューズ」の愛称で親しまれるようになりました。
ポストマンシューズの特徴と定義
見た目は外羽プレーントゥが基本で、アッパー部分にはガラスレザーを、ソールには安定感のあるヒール付きではないフラットなソールを採用しているのが特徴。シンプルなデザインとソールは郵便を配る際に庭の芝生を荒らさないためであったり、コツコツと足音を響かせたりしないための配慮だったと言われています。
ポストマンシューズの魅力とは?
ポストマンシューズが郵便配達員に支持された理由は、その優れたデザインと機能性にあります。
ポストマン・シューズは、制服にぴったり合うフォーマルな外観、耐久性のある雨に強いレザー、長時間の歩行にも快適な靴底などが特長です。特に、柔らかいラバーソールの採用は画期的で、従来のカカトを別に取り付ける靴底と比べて衝撃吸収性が優れ、毎日長距離を歩く郵便配達員の足への負担を軽減しました。このような特性から、郵便配達員たちはこの靴を待望し、愛用し続けたのです。
ポストマンシューズの選び方
ポストマン・シューズはそのクラシックなスタイルと高い機能性で知られ、様々なシーンで活躍する優れた靴です。しかし、最適なポストマン・シューズを選ぶにはいくつかの要因を考慮する必要があります。
ここからは、革の種類と色、デザイン、クッション性、耐久性から見るポストマン・シューズの選び方について詳しく説明します。
革の種類と色
靴は使用シーンによって求められる機能が変わります。
例えば、長時間の仕事や日常的な履き物としては、見た目よりも耐久性が優先されます。一方、フォーマルな場面では、見た目や質感が重要視されるでしょう。これらに対応するには、革の種類と色を選択することが基本的な要素となります。
ポストマンシューズに使用される主な革の種類は牛革や馬革。表面がきめ細やかで適度な厚みと耐久性があるのが牛革で、馬革は牛革の2〜3倍とも言われる耐久性を持ち合わせ、使い込むうちに独特の艶が出るのが特徴です。
また、天然の革(本革)に似せて人工的に作られたフェイクレザーと呼ばれるものもよく使われ、合成皮革・人工皮革とも言い、ポリ塩化ビニル・ポリウレタン等の合成樹脂を塗布して作られています。
色は黒やブラウンが主ですが、加工法によって見た目や質感が変わる事を考慮しましょう。ガラス張りやエナメル加工を施したものは表面をコーティングしているため光沢や艶が出ます。サンドペーパーで磨いて起毛させたスエードや、革の表面を活かした銀付き加工は独特の質感が楽しめます。
デザイン
基本的なデザインは、シンプルなプレーントゥ。外羽根式で、ぽってりとしたフォルムです。長年変わらないクラシックな外観を持ちつつも、微妙な違いは存在します。つま先の形状、留め具のスタイル、ステッチの配置など、細部にわたるデザインの違いがありますので、自分の好みやファッションスタイルに合うデザインを選ぶことが大切です。
クッション性
基本的にはクッション性が高くヒール付きではないフラットソールが用いられます。インソールもクッション性が高く、長時間歩いても疲れにくい設計はポストマンシューズならではです。
耐久性
ポストマンシューズは流行に左右されないため、長く履き続ける事を考慮して、耐久性のあるものを選びましょう。
革の表面を活かした銀付き革は、傷やシワが多い革は使えないため必然的に高級素材になります。使い込むうちに表情が変化し艶が出る経年劣化は革製品を使う最大の喜びと言っても過言ではないでしょう。
ポストマンシューズのおすすめモデル21選
ここからは実際にポストマンシューズを紹介します。
数万円するブランドのものから数千円で入手できる安いものまで、種類が豊富なポストマンシューズ。
現在ではレッドウィングだけでなく、様々なシューズブランドから様々なモデルが展開されているので、デザインや機能性、耐久性、価格などを見比べてぜひチェックしてください。
レッドウィング(RED WING) OXFORD 101
ポストマンシューズの元祖と言われている「レッドウィング」の「101」
軍人に始まり、アメリカの公務員用のサービスシューズとして1954年に発売されました。
制服に合うフォーマルな形、品のある光沢のレザー、特にクッション性に富んだ柔らかいラバーソールは、重い荷物を背負いながら長距離を歩く郵便配達員にとって画期的で、米国の郵便局が採用し「ポストマン・シューズ」として親しまれるようになりました。現代でもビジネスからカジュアルまで幅広く活躍し、60年以上たっても愛され続けています。
ドクターマーチン(Dr.Marten) NAPPA 1461
1947年にイギリスのロンドンで設立された、音楽やカルチャーと繋がりの深いシューズブランド「ドクターマーチン」
この1461シリーズは王道のシンプルなモデルで、甲の部分には柔らかくしなやかなナッパレザーを使用。上品な印象を演出するガンメタルの刺繍が施され、シンボルとなっているイエローのウェルトステッチやヒールループを取り付けたデザインが特徴のポストマンシューズです。
リーガル(REGAL) ポストマンシューズ 76WR
1902年に設立された靴の企画・製造・販売を行う日本の企業「リーガル」
靴を履物であると同時に文化・生活の創造の原動力のひとつととらえ、新しい価値の提案をし、提供することを理念としています。防水耐久性、透湿性を兼ね備え、足をドライな状態に保つゴアテックスを採用したこのポストマンシューズは、ビジネスとカジュアルどちらでもこなせるユーティリティ性の高いアイテムです。
コールハーン(Cole Haan) ゼログランド オムニ ポストマンオックスフォード
1928年にアメリカで創業されたファッションブランド「コールハーン」
確固たるイノベーション、最高の素材、ものづくりの情熱を融合させて抜群の履き心地の良さと安心感を全ての製品に込めて制作している企業です。
その中でもゼログランドシリーズは、高反発のクッションを効かせたインソールによって軽量でありながら耐久性に優れ、またスマートなデザインにより、仕事やウォーキングなどどのようなシチュエーションでもフィットします。
ミスター・オリーブ(MR.OLIVE) ウォータープルーフ シュリンク レザー ポストマン ブーツ
2003年設立の日本のファッションブランド「ミスターオリーブ」
日本特有のきめ細かさを題材に職人的物作りという精神をそのシーズンごとのテーマとミクスチャーさせたリアルクロージングファッションとして世界感を表現することを理念としています。
ヨーロッパに強く憧れた1960〜80年代のアメリカをルーツとし、シーズン毎に音楽、映画、カルチャー等より抽出したテーマを設けたクリエイティブを提案しています。こちらのポストマンシューズに使われているレザーは、「一生もののレザーを提供したい」というMR.OLIVEの想いから生まれた縮まず、乾きにくく、汚れにくく、カビにくい常識を覆した新レザーを使用。
ハルタ(HARUTA) ポストマンシューズ 711P
1917年創業の「ハルタ」は、主に紳士靴・婦人靴・子供靴を製造販売し、中学生や高校生の学校制定靴を作るメーカーとして日本トップシェアを誇ります。
より多くの人に、靴とのいい出会いをしていただきたく、品質を落とさず、学生でも購入しやすいような価格設定で商品を提供することを企業としての”誇り”と捉え、高品質の靴をお求め安い適正な価格で提供することをポリシーとしてきました。
こちらは上質な印象のガラスレザー仕様を施し、靴本来の歩くことを重視した確かなグリップ感のある履き心地で、フォーマルな見た目ながらもスニーカー感覚で履きこなせるポストマンシューズです。
ダナー(Danner) POSTMAN SHOES SI-D214300
アメリカで1932年に創業された”可能な範囲の中で最も優れた靴を作る”というポリシーを掲げるシューズメーカーです。
第二次世界大戦中に「造船場の靴」と呼ばれる木こり用の作業靴メーカーとして有名になり、1961年にはバックパッカーに最も優れた靴と認定された「マウンテントレイル」というモデルを発表。最も有名な防水ブーツの代名詞「ダナーライト」は世界初のゴアテックス採用ブーツとして現在も人気を博しています。こちらのポストマンシューズは軽量でグリップ性と衝撃吸取性に優れたDANNERオリジナルのダンキャットソールを搭載しており、クッション性が良く、歩きやすいのが特徴の大定番モデルです。
ロスコ(ROTHCO) レザーポストマンシューズ rothco5085
1953年、アメリカのマンハッタンで設立されたミリタリーウェアブランド。
米軍を始め世界各国の陸軍・海軍向け衣料供給に強みを持ちますが、現在はアウトドアやキャンプ向け製品、サバイバルゲームなどでも広く知られています。そんな「ロスコ」のポストマンシューズは軽くて丈夫、またデザインはシンプルなのでコーディネートがしやすく、厚めの靴底は重厚感を演出することができ、耐久性・実用性ともに抜群です。
クレマン(KLEMAN) DORMANCE P1
1946年に創業されたフランスのCLEON社が手がけるワークブーツブランド。
米軍が定めるMIL規格の基準をクリアし、軍や消防署や市役所、公共施設などにサービスシューズを提供しています。こちらのポストマンシューズは、シンプルなデザインながらエレガントなシルエットで高級感のある作りに。全体に上質なレザー、ソールは溝の深いゴムを使用し、歩きやすく履き心地もよくなっています。
パラブーツ(Paraboot) CASTEL
1908年にフランスで創業された、自社製のラバーソールにこだわる老舗シューズブランドです。
ブラジルのパラ(Para)港から輸入したラテックスゴムを使用したことから「パラブーツ(Paraboot)」と名付けられ、創業者のリシャールポンヴェール氏は靴職人として、パリの上流階級から労働者や登山家まで、幅広い顧客層から支持を集めていました。こちらのポストマンシューズのソールはパラブーツオリジナルのマルシェソールを使用。高いグリップ力を誇り、クッション性能も抜群です。
グローバルワーク(GLOBAL WORK) LIGHTTECH ポストマン
「グローバルワーク」はローリーズファームやニコアンドなどを手がける株式会社アダストリアが展開する日本のファッションブランドです。
20〜30代の男女をターゲットにし、Fashion(ファッション)、Function(機能)、そこから生まれるFeeling(感覚)この3つのFと買いやすい価格帯のバランスを重要視しながら、服づくりや店舗づくりの軸としています。
ストレッチ性のある合成皮革は使い込んだレザーのようなフィット感を、また軽量なEVAソールを厳選することで楽な履き心地を実現。クッション性の高いインソール、抗菌防臭加工、撥水加工の機能、そして驚きの軽量化による快適性と、日常で嬉しい機能を網羅したポストマンシューズです。
リチャードスミス(RICHARD SMITH) カジュアルシューズ
「リチャードスミス」はデザイン性が高く日常に馴染む商品が特徴のブランドです。
ビジネスシューズやカジュアルシューズ等、長年多くの人々の足元を支えてきました。こちらのポストマンシューズはシンプルかつ洗練されたデザインで、滑りにくいゴム製のクリアアウトソールが特徴の3ホールシューズ。丸みをおびたプレーントゥと目をひくイエローウェルトステッチ、定番の黒いカラーは、スタイルを選ばずどんな時でも履きこなせるのが魅力です。
グラベラ(glabella) POSTMAN SHOES
眉間を意味する「グラベラ」
眉間は仏教の白毫やヒンズー教のチャクラなど、古くから人々にとって特別な意味としてとらえられてきました。靴を履くという当たり前なことを、特別に思ってもらいたい、そう思えるような靴を作りたい、そんな思いから名付けられたブランドです。こちらは柔らかい素材使いと製法で、かかとを潰して履くことも可能な2WAYタイプのポストマンシューズ。
パトリック(PATRICK) シポー
元々はフランス発祥の老舗スポーツシューズブランドです。
1980年代に世界に広まった時にカメイ・プロアクトが日本における商標権を獲得し、それ以降はカジュアルなテイストの日本製シューズを製造・販売しています。
「誰もが履いていて楽しくなるような心地よい靴作り」を理念に、ビビッドな色使いとシューズ後方の2本のラインが特徴のブランドです。こちらはガラス仕上げ加工を施し、艶々とした光沢感が品格を漂わせるキップレザーをアッパーに、ソールはクッション性に富んだ少し厚めのタイプのポストマンシューズ。
ウェアハウス(WAREHOUSE) Lot 9101 POSTMAN SHOES
1995年創立の日本のアメカジブランドです。
「ヴィンテージ古着の忠実な復刻」をテーマに、ファッションという流行に左右される業界に在りながら、決してそれに流されないことを信条にしています。ただ復刻するだけではなく、生産された当時の無骨さや、 仕事に従事するためのユニフォームであった匂いなどヴィンテージ古着の風合いを消さないようにサイズアレンジにも取り組んでいるブランド。
こちらは1970年代のデッドストックのポストマンシューズをもとに制作していてヴィンテージならではの佇まいと、足入れの良さと履きやすさが特徴です。
サンエープラス(AAA+) ポストマンシューズ 2342
浅草の靴問屋「メンズ・サンエー」が手がける「斬新で洗練されたデザイン」をコンセプトに掲げたビジネスシューズブランド。スタイリッシュなビジネスシューズやカジュアルなシューズを驚きの低価格で展開しています。
このポストマンシューズの魅力は、黒の一体型のソールを使用し、インソールにクッション性の高いカップインソールを使用したことによる、履き心地の良さ。歩きやすく足への負担も少ないです。また、シンプルなデザインでコーディネートもしやすくなっています。
シュベック(SVEC) ポストマンシューズ
チェコ語で靴屋を表す「シュベック」は「デイリーユースに使える靴」をコンセプトに、休日に履きたい靴、 職場に履いていきたいビジネスシューズ等、幅広いアイテムを提案する2002年創業の日本のシューズショップ。
アッパーにはレザーより雨に強くカビが生えにくいフェイクレザーを使用、重さは片足300gと超軽量設計のポストマンシューズです。
ナデモ(NADEMO) ポストマンシューズ
イタリアのアヴェルサにある工場のファクトリーブランドです。
シンプルなデザインに印象的なレザーを使用し、 オンオフ問わずデイリーに履けるイタリア産のシューズを作っています。このポストマンシューズはシンプルな外羽根プレーントゥで上品に。かっちりした感じとカジュアル感を併せ持ち、フォーマルな場から週末のお出かけ時に使えるスタイルを選ばない万能な一足です。
フープディドゥ(whoop-de-doo) シープレザーポストマンシューズ
1985年に立ち上げられたメンズシューズブランド。
フープディドゥとは、英語で「楽しくやろうぜ!お祭り騒ぎ!」という意味。オリジナルの木型の削り込みから始まり、革の鞣し・染色・アッパーや本底に施される独特の加工や仕上げを幾度となく繰り返される工程や独特なデザインは、これまでの革靴とは一線を画す存在です。
シンプルなデザインに革の風合いを感じられるシボ感のある羊革を使用した上品なカジュアル感と軽量かつクッション性に優れたソールは、ブランドコンセプトに相応しいふんわりとした履き心地。ストリートにもビジネスにもマッチするポストマンシューズです。
アナクロニズム(ANACHRONISM) Postman Shoes
“Made in Japan Product”をテーマに掲げ、ブーツをメインに制作・販売しているシューズブランド。
付属金属パーツの全てにシルバー925を使用し、30年近く続く老舗工場で全ての工程を職人による手作業で製作している事が特徴です。他では真似できない高級感でお客様に「所有する喜び」を。そして「良質のものを末永く」お使いいただける商品作りをコンセプトにしています。
イタリアンジュエリーをイメージしたこのポストマンシューズは、 Vibram社製ソールを組み合わせ、高い耐磨耗性と衝撃吸収力を実現した使い勝手のいいポストマンシューズです。
デデスケン(DEDEsKEN) ビジカジレザーシューズ ポストマン オックスフォード
リズムが良く、覚えやすい造語から名付けられた、浅草の靴問屋「メンズ・サンエー」が手がけるアパレルシューズブランドです。
シューズをファッションアイテムのひとつとして考え、服とのコーディネートを第一に考えた休日に気ままに履けるスタンダードなデザインのシューズを提案しています。
こちらは、日本人の足にあわせた武骨でありながら繊細な木型を使用しており、懐かしさのなかにも新鮮味溢れるデザイン。アッパーにはカウレザーを使用しているため、上品で繊細な質感と丈夫で長持ちするのが特徴的なポストマンシューズです。
まとめ
ここまでポストマンシューズの解説や紹介をしてきましたがいかがでしたでしょうか?
その耐久性、快適さ、そして洗練されたデザインは、仕事などの長時間使用する場面や遊びやフォーマルな場面などどんなシーンにも適しています。
そして、ファッションのトレンドに左右されず、今もなお使用され愛され続けています。
ぜひ一足手に入れて、その魅力と実用性を体感してみてください。きっとあなたもポストマンシューズの虜となることでしょう。