革の光沢やしっかりした形が大人の男性らしさを際立ててくれるレザージャケット。
しかし、ワイルドな印象を持たれがちで、その存在の大きさが故にどれを選べばいいのか、どのようなコーディネートが合うのか、着こなしに悩んでしまうことも多いのではないでしょうか。
この記事では、レザージャケットの形や種類、コーディネートのポイントなどを細かく紹介していきます。ご自身の好みや服装に合ったレザージャケットの着こなし方法を見つけましょう。
レザージャケットとは?
レザージャケットとは名前の通りレザー(革)で作られたジャケットの総称です。使われている革は、牛・羊・馬・山羊など様々で、それぞれで柔らかさや強度が変わっています。
近年ではフェイクレザーといって本革より安価で購入できる人工革も人気が高いです。レザージャケットと一口に言っても形や革の種類で印象が大きく変わります。レザージャケットの魅力や歴史、形や色の与える印象などを紹介します。
レザージャケットの魅力
レザージャケットの人気の理由は何といっても品の良さとかっこよさですよね。
革の光沢やかっちりした形が大人の渋さを演出してくれます。革製品なので、風を通しにくく防寒面でもとても優秀です。寒い季節でも着ぶくれることなく、美しいシルエットを保つことができます。
レザージャケットの歴史
動物の皮ははるか昔から衣類として利用されてきましたが、レザージャケットとしてファッションに進出したのは第一次世界大戦終盤あたりからです。ドイツ軍が防寒性や耐久性の高いレザーを戦闘機パイロットの軍服として採用したことがきっかけとなり、各国の軍がレザーを活用するようになりました。その機能の高さと誇らしいデザインが一般人の人気を集め、今ではアウターの定番ファッションとなっています。
レザージャケットは、「革ジャン」や「ライダースジャケット」とも呼ばれ、種類によって与える印象や機能性が異なってきます。
レザージャケットの種類
上記でも述べたように、元はパイロットのために開発されたレザージャケット。
その機能性の高さからパイロットだけではなく様々な業界へ進出し、需要に合わせて形を変えていきました。その中でも特に人気の高い2種類の形を紹介します。
ライダースジャケット
ライダースジャケットは名前の通り、元々ライダー(バイク乗り)のために作られたジャケットです。
軽くて柔らかい革を使用していることが多く、細身のタイプが一般的で、ロックバンドが好んで着ていることが多いため、アウトローなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。防風性が高く、スマートなシルエットが好きな方にオススメの形です。
フライトジャケット
フライトジャケットはパイロットのために開発された形のジャケットでボマージャケットやボンバージャケットとも呼ばれています。裾と袖にリブニット仕様になっているデザインが特徴的です。
革本来が持つ防風性に加えてインナーに着込むことができるぐらいゆとりがあるので、インナーを変えて年間を通して着る事ができます。パイロット由来であるため、国旗のワッペンや装飾があるものも多く、個性を出せるのも嬉しいポイントです
レザージャケットの選び方
革や形の種類によって印象を変えるレザージャケット。他にはどのような違いで選べばよいのでしょうか。色やシルエット、細かいデザインなどに注目し、与える印象などを説明していきます。
色
レザージャケットといえばブラックやダークブラウンの印象をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
実は、黒やダークブラウン以外にも、キャメル(薄めの茶色)やネイビー、レッド等、様々な色味があります。それぞれの色の与える印象を簡単に説明しますので、是非参考にしてください。
・ブラック
レザージャケットの定番で、特にライダースジャケットに多い色味です。無骨な印象を与えます。渋くてワイルドなファッションに挑戦したい方にオススメです。
・ブラウン
ブラックに比べるとビンテージ感の出やすい色味です。アースカラーでどのような色のパンツとも相性がよく、使いやすいです。渋さの中にも親しみ感が欲しい方にオススメです。
シルエット
シルエットでも印象を変える事ができます。先ほど紹介したライダースジャケットとフライトジャケットを参考にそれぞれのシルエットが与える印象を説明します。
・ライダースジャケット
スマートなシルエットのライダースジャケットは、クールで上品な印象を与えます。一方で合わせるアイテムによって近寄りがたい印象になりやすいので色やアイテムとのバランスを調整するのがポイントです。
・フライトジャケット
ゆとりのあるデザインのフライトジャケットは、アクティブな印象を与えます。どのようなサイズ感の服とも相性がよく、普段使いにオススメです。
デザイン
大きく2つの種類のジャケットについて説明してきましたが、細かい装飾やデザインでも変化を楽しむことができます。
・襟があるか、ないか
襟があるものは上品な印象を与えます。襟自体がアクセントになるのでインナーがシンプルでもコーディネートが完成します。襟がないものはラフな印象になります。首元がすっきりするので、インナーにシャツを着たり、ネックレスを付けたりして楽しむことができます。
・ジップが多いか、少ないか
ジップが多いものはそれ自体がアクセントになり、個性を出すことができます。襟と同様でインナーがシンプルでもコーディネートが完成します。ジップが少ないものはシンプルさを生かして、かばんなどを好きに組み合わせる事ができます。
レザージャケットのおすすめメンズコーデ20選
ではどのようにレザージャケットをコーディネートに取り入れたらよいのでしょうか。
レザージャケットの形や色に合わせて、様々なコーディネートとそのポイントを細かく紹介します。ご自身の好みや活用したいアイテムをイメージしながら読み進めてみましょう。きっと参考になるスタイルが見つかるはずです。
黒でまとめてシックな印象に
細身の黒いライダースジャケットにインナーやパンツ、シューズを黒で統一することで、シックでまとまった印象になっています。
このコーディネートのポイントはバランスよく白色を取り入れていることです。黒いインナーの下から白いインナーを少し見せたり、革靴ではなく白い靴紐のスニーカーを履いたりすることで部分的に抜け感を出し、今どき感を演出する事ができます。
ライダースジャケットとスキニーパンツでスマートに
すっきりした印象のライダースジャケットと細身のスキニーを合わせるだけでも、シンプルでありながらワイルドでかっこいいコーディネートが完成します。
ライダースジャケットの光沢や装飾がアクセントとなります。写真のようにスニーカーでラフさをプラスすると全体のバランスがまとまり、今どきでオシャレに決まります。
ライダースジャケットとパーカーでラフな印象に
襟や装飾のないシンプルなライダースジャケットにはパーカーを合わせるのもオススメです。パーカーとスニーカーとニットというラフな服装でもジャケットを羽織るだけで一気に引き締まったコーディネートになります。
季節が進み、薄手のインナーだけでは寒くなってきたころに重宝する組み合わせです。靴とパンツの色を合わせることで脚を長く見せる事ができます。
ゆったりシルエット×ゆったりシルエットで今どきに
ゆったりしたシルエットのフライトジャケットにワイドパンツを合わせるとシンプルながらも個性的なコーディネートに仕上がります。
足元を重厚感のある革靴にすることで全体のバランスを引き締めながら整える事ができます。
襟が特徴的なフライトジャケットは写真のように襟を立ててジップを締め切ってもおしゃれですね。全体的にシンプルなので大きめのなめ掛けバックを持つとアクセントになります。
セットアップと合わせて個性的に
セットアップが寒くなってきたらフライトジャケットと合わせてみましょう。シンプルなセットアップでも光沢のあるジャケットを合わせることで防寒しながら、個性的にファッションを楽しむことができます。
足元に少し明るいスニーカーを履くことで差し色になってよりオシャレ度を高める事ができます。室内などで上着を脱いでもおしゃれなのが嬉しいですね。
ラフなシンプルコーデに辛口ジャケットで
白やライトグレーのパンツとグレーのパーカーを合わせたアクティブな雰囲気の服装に辛口なレザージャケットを着ると絶妙なバランスを出すことができます。
光沢のあるレザージャケットを合わせることで品のある大人の雰囲気を演出しています。レザージャケットと同様に光沢のある同色のスニーカーを履くことでラフ感を残しながら、引き締まったコーディネートを簡単に作ることができます。
白いハイネックを合わせて爽やかに
ワイルドな印象の強いレザージャケットですが、白のハイネックを合わせると爽やかな印象になります。春の暖かくなってくる季節にぴったりのコーディネートです。
このコーディネートのポイントは、白いハイネックインナーと黒のレザージャケットに中間色のグレーパンツを合わせることです。ぱきっとした印象を和らげてくれています。革靴を履くことで上下に光沢を出して統一感を出すことができます。
キャメルのレザージャケットと白シャツで柔らかく
レザージャケットに挑戦したいけれどブラックはハードルが高いと感じる方はキャメルを選んでみてはいかがでしょうか。柔らかく温かい色合いがレザージャケットの持つ力強さをマイルドにしてくれます。
インナーとして白シャツを合わせることで、清潔感のある優しいコーディネートを作ることができます。細身のセンタープレスのパンツをはくと足をすらっと長く見せてくれます。
ワイドパンツと合わせて今どき風に
同じキャメルのレザーシャツでもサイズ感によって印象が変わります。少しゆったりしたサイズのものに、同系色のワイドパンツを合わせると今らしいコーディネートを作ることができます。
センタープレスのパンツを選ぶことで、ワイドパンツでも足長効果を期待できます。ゆったりとした重ためのシルエットのため、写真のようにサンダルを履くと抜け感が出ておしゃれになります。
ネイビー×ネイビーで軽やかに
ネイビーのレジャージャケットはブラックを少し柔らかくしたような印象を与える事ができます。
ブラックほど力強くなく、ブラウンやキャメルほど柔らかくなく、程よい色合いが人気です。インナーは白、黒、グレーと何を合わせても上手になじんでくれます。黒いパンツはもちろん、ジーンズを合わせても軽やかでさわやかな印象を与える事ができるのでオススメです。
コンバースなどの装飾のあるスニーカーを合わせると遊び心を演出できます。
ネイビー×グレーパンツ×革靴でシックに
ネイビーのレザージャケットにグレーのパンツを合わせると全体をシックにまとめる事ができます。
ブラックのレザージャケットより柔らかい印象なので、少しフォーマルな場面などに適しているうえに、個性を出すことができます。靴下が少し見えるようなデザインの革靴を履くとこなれ感が出ておしゃれに決まります。
ブラウン×ブルーで個性的に
ブラウンのレザージャケットも落ち着いた渋い男性のイメージが強く人気な色味です。インナーとパンツをブルーで統一することによってシンプルでも個性的でおしゃれなコーディネートを作ることができます。
ハイネックを着ると、ジャケットのシップを締め切っても首元のアクセントとなるのがポイントですね。この時、明るいジーンズを選ぶことで、重たすぎず、遊び心を出すことができます。
ブラウン×ワインレッドで秋色コーデに
ブラウンとワインレッドのインナーの相性も抜群です。落ち着いた色味どうして、秋らしさを演出する事ができます。細身のパンツもスマートで素敵ですが、少しゆったりとしたシルエットのワイドパンツを選ぶことで、かっちりしすぎない、余裕のあるコーディネートになります。
全体的に落ち着いた雰囲気があるので、真っ白のスニーカーを合わせるとアクセントになるのでおすすめです。
レッド×定番インナーで遊び心を
数多くあるレザーの色味の中で、ワインレッドも人気の高い色味です。遊び心を感じさせながら、落ち着いた大人の渋さや余裕を感じさせることができます。
シンプルな白Tシャツと黒いパンツと合わせるだけでもオシャレですね。この時、革靴を選ぶと堅すぎてしまうので、スニーカーを選ぶと全体のバランスが取れておしゃれなコーディネートを作ることができます。
レザーのセットアップでスマートに
普段よく使うパンツとの組み合わせに飽きてきたら、レザーのセットアップもオススメです。
革製のパンツと聞くとロックなイメージが強く、チャレンジしにくいですが、ワインレッドやボルドーを選ぶことで、シックで落ち着いた雰囲気にしてくれます。インナーと靴を黒で統一することで、フォーマル感を出しつつ、大人の余裕を感じさせている様子が素敵ですね。
アイボリー ゆったり
レザージャケットは欲しいけど、個性的なものが欲しい!という方はアイボリーを選んでみてはいかがでしょうか?
アイボリーは寒色との相性がよく、落ち着いていて優しい色味をしています。
写真のようにゆったりしたアイボリーのフライトジャケットは一見ラフでアクティブな印象を受けますが、革製品独特の重厚感も持ち合わせています。軽やかで、インナーを選ばないので汎用性の高いアイテムです。
ライトグレー×淡色で爽やかに
暖かくなってきた春先にはライトグレーのライダースジャケットが大活躍します。爽やかでさっぱりとした雰囲気を出しながら、防寒の役目もしっかり果たしてくれます。
薄手の白いパーカーやジーンズと合わせることで春らしいコーディネートを作ることができます。インナーと同系色のスニーカーを履くと全体に統一感が生まれて、特別な工夫やアレンジをしなくてもまとまりのあるコーディネートが完成します。
ダウンレザーで印象的に
ダウンタイプのレザーも個性的でオススメです。防寒性が高く、寒い冬でもオシャレを楽しむことができます。
革独特の光沢と高級感で、シンプルなパンツやシューズを合わせても存在感をアピールしてくれます。ブラックでも重厚感があって素敵ですが、ブラウンを選ぶことでダウンの立体感をきれいに表してくれます。
小物を合わせて今どき風に
レザージャケットをラフに着こなしたい時はキャップやニットなどのアイテムを合わせてみましょう。ブラックやホワイトなどシンプルな小物を合わせるのも素敵ですし、レッドやブルーなどを選んでも差し色となってオシャレに組み合わせる事ができます。
また、写真のようにスニーカーに色物を選んでも個性的でおしゃれに決まります。
カラーシャツと合わせてオシャレ度アップ
これまで、インナーはシンプルで装飾の少ないものを選んできましたが、カラーシャツを合わせてもおしゃれですね。全体的にゆったりとしたシルエットを意識することで、今どきの感じを出してみましょう。シャツが差し色になるので、パンツもシューズもレザージャケットと同系色の物を選ぶと統一感が生まれます。
このコーディネートのポイントはシャツをインすることです。インすることで腰の位置を高くし脚を長く見せてくれる他、ゆったりとした中にもメリハリをつけてくれます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事では、レザージャケットの種類や形、色等に分けてコーディネートを紹介してきました。ワイルドな印象で扱いにくそうなイメージのあるレザージャケットですが、サイズや形、カラーを選んで上手に組み合わせることで、自由に印象の変化を楽しむことができます。
全体的なシルエットと、アイテムなどで柔らかさを取り入れることによって、全く違う表情を見せてくれます。
ぜひ、自分に合った最高のレザージャケットを購入する際の参考にしてみてください。