仕事をする上で必須スキルとも言われるのがロジカルシンキングです。
自分ができているのか不安なので学びたいと思っているけれど、どうすれば良いのか分からない方も多いでしょう。
そこで手軽なのが、ロジカルシンキングについて書かれた本で勉強することです。
しかし書店に行けば、ロジカルシンキングを扱う本は山のようにあります。
どれを選べば良いか分からない、おすすめを知りたい、また中には過去に読んだことがあるけど難しくて諦めてしまった方もいるかもしれません。
ロジカルシンキング本は、初心者から上級者向けまで幅広く内容も多岐に渡るので、自分に合った本を選ぶのが難しいです。
そこでこの記事ではロジカルシンキングとは何なのか、本の選び方や読む時に意識する事、具体的なおすすめ本などを紹介していきます。
これから学びたい方や今まで敬遠していた方も、ぜひ自分に合った本を選ぶ参考にしてください。
ロジカルシンキングとは?どんな人におすすめ?
ロジカルシンキングとは論理的思考と訳され、物事の構造を論理的に捉え思考するテクニックのことです。
直感や感覚ではなく、課題や問題点を要素ごとにまとめて整理し解決策を導き出す手法です。
特にビジネス上で求められる思考法なので、社会人が身につけておきたいスキルの一つと言えます。
ロジカルシンキングを学ぶと説得力のある提案ができるようになり、意思決定やコミュニケーションの質も向上します。
そのため人との会話で話が長い、分かりづらいと思われたり、伝わりやすい資料を上手く作れなかったりする方におすすめのスキルです。
それでは次に、どのような本でロジカルシンキングを学んでいけば良いのか、自分に合った本の選び方について解説していきます。
ロジカルシンキングの本の選び方
せっかくロジカルシンキングを学ぶために本を選ぶなら、自分に合った物を選ぶことが大切です。
鍛えれば誰でも身につけることができる技術ですが、使う場面や目的、レベルに合わせて選ばないと効果は半減してしまいます。
選び方を間違えると今の自分には当てはまらなかったり、難しくてよく分からなかったりして挫折してしまう原因にもなるでしょう。
ではたくさんある本の中から、いったいどのような点に注意して選べば良いのでしょうか。
具体的な本の選び方について解説していきます。
自分のレベルに合わせた本を選ぶ
ロジカルシンキングの本選びで一番重要なのは、自分のレベルに合った物を選ぶということです。
種類は大きく分けて「入門書」「専門書」「問題集」の3つに分類されます。
知識のない方が基本的なことを学ぶのに専門書を読んでも中々理解できないでしょう。
また実際の問題解決につながる応用を学びたい方が、入門書を読んでも物足りないと感じるでしょう。
このようなミスマッチを防ぐために、現時点でのレベルに合った本を選ぶことがよりスキルを向上させるポイントになってきます。
どの程度までロジカルシンキングを理解しているかにより、読むべきタイプの本は異なるのです。
そこで次に「入門書」「専門書」「問題集」のタイプごとの対象者や特徴を解説していきます。
入門
ロジカルシンキングについて知識のない方や基本を知りたい方、今まで学んだことが無い方は入門書を選びましょう。
情報量は限られますが専門用語や難しい言葉も少なく、知識が無い方でも読みやすくなっています。
分かりやすく基本が書かれている上、図解やイラストを豊富に盛り込んだものも多く、学ぶメリットや全体像を把握するのに最適です。
中には「学生向け」や「新社会人向け」など、対象者を具体的に設定しているものもあります。
そのような自分の状況に当てはまる本の場合、より役立つ情報が得られる可能性が高いです。
専門書
ロジカルシンキングの深い知識を身につけたい方、応用についてしっかり学びたい方は専門書を選びましょう。
専門用語が出てきたり難しい内容が出てきたりしますが、それらを調べることでより深く知ることができます。
情報量が多く、体系的にロジカルシンキングを学び、実際の問題解決に活用できるスキルを得たい方に最適です。
ただし、基本的な知識の理解を前提とした内容になっているものがほとんどなので注意が必要です。
まずは入門書タイプの本で、基礎や知識をある程度身につけた後に挑戦するようにしてください。
問題集
実践的なロジカルシンキング力を鍛えたい方は問題集を選びましょう。
ロジカルシンキングはただ本を読んで知識を身につけるだけでなく、実際の場面で知識を活かすことが重要です。
問題集タイプの本は、さまざまな状況を想定して論理的にどのように考えて解決すれば良いのかが出題されています。
そこで繰り返し問題を解くトレーニングをすることで、知識だけでなくスキルが身についていきます。
また本を選ぶ際は、解説が充実しているものを選択することが大切です。
詳細に答えの道筋が記述されているタイプであれば、実際に同じような場面に遭遇した場合に応用しやすいからです。
本が苦手な方は漫画からでもOK!
活字や本を読むのが苦手な方、難しそうで苦手意識がありどうしても読む気に慣れない方には漫画版があります。
ロジカルシンキングを初めて学ぶ方や、過去に本を読んだことがあるが挫折した方にもおすすめです。
漫画版を選べばストーリー仕立てで主人公が学んでいく設定なので、内容も入ってきやすくイメージも湧きやすいでしょう。
漫画自体は漫画家やイラストレーターの人が書いていますが、内容は専門家が監修しているのでしっかりと学ぶことができます。
ただ、漫画で表現するので説明にページ数がかかり、基本的な部分の紹介だけで難易度的にも初心者向けになっています。
読んでロジカルシンキングへの興味が出てきた方は、次は入門書や専門書に移ると良いでしょう。
電車や外でも読みやすい電子書籍がおすすめ!
外出先でも読みたい方には、携帯性が高くいつでもどこでも読める電子書籍が便利でしょう。
スマホや電子書籍リーダーを使って読めるため、通勤通学中でも読みやすく荷物にもなりません。
忙しくてまとまった読む時間を取れない方も、移動中やちょっとしたスキマ時間を利用して読書できます。
また電子書籍リーダーなら目が疲れにくく、内容が難しいロジカルシンキングの本をじっくり読む場合でも集中しやすいです。
さらにAudibleなどで、耳から音声でインプットする方法もおすすめです。
徒歩で移動中や家事をしながらでも、ながら聞きで学べるので時間の有効活用に繋がります。
ロジカルシンキングの本を読む時に意識すること
ロジカルシンキングの本を選ぶ際は、自分のレベルに合ったものを選ぶことが重要だとお伝えしてきました。
しかし自分のレベルに合った本を選ぶことはもちろん大切ですが、ただ漫然と読むだけではなかなか身につきません。
ロジカルシンキングの本を読む時には、意識した方が良いポイントがいくつかあります。
そこで次は、意識することでより本を読む効果が高まる方法を紹介していきます。
せっかく本を読んでスキルを身につけるなら、ぜひ参考にして効率よく学んでください。
現状の課題が何かを書き出す
ロジカルシンキングを学ぶ目的は人それぞれ異なります。
まずは、どんな課題を抱えてロジカルシンキングを身につけたいと考えているのか書き出してみましょう。
たとえば、正確に伝える説明力を向上させたい、プレゼンが上手くいく提案力を向上させたい、相手を納得させる文章を書けるようになりたいなどが考えられます。
このように自分の課題を明確にすることで、どんなスキルが必要なのかも分かってきます。
読書を開始する前に書き出すことにより、読み方も変わり効率的に知識を学べて自分が望むスキルも定着しやすくなるでしょう。
アウトプットをする
本を読んで学んだことは、すぐにアウトプットしてみましょう。
読んでそのままにしておくと、せっかく学んだ内容も忘れてしまうことが多いのでもったいないです。
誰かに話すなどアウトプットすることで、頭が整理されて記憶も強くなり自分の理解もより深まります。
またアウトプットすることを前提に読むことにより、重要なポイントを見抜く力が自然と鍛えられるでしょう。
たとえば読書メモの作成や、一人しゃべりでも十分アウトプットになるので試してみてください。
それでは次に、どの本を読めば良いのか実際におすすめの本を紹介していきます。
おすすめのロジカルシンキング本10選!
本の選び方やタイプをお伝えしてきましたが、種類が多すぎてどの本を読めば良いのか悩む方もいるかもしれません。
そこでここからは、具体的におすすめのロジカルシンキング本を紹介していきます。
それぞれ簡単に本の内容や、どんな人におすすめなのかも解説しています。
厳選して10冊に絞っているので、選びやすくなっているでしょう。
ぜひ参考にして、自分に合ったロジカルシンキング本を見つけてください。
ロジカル・シンキング
2001年の発売以来人気のロング&ベストセラーで、ロジカルシンキングの名著と言われている1冊です。
論理的思考力と論理的表現力を鍛えるための手法が分かりやすく解説されています。
自分の考えを整理し表現する力が身につき、説得力のある話し方ができるようになります。
また、自身のコミュニケーション能力を把握するのにも役立つでしょう。
ロジカルシンキングの基礎を学んだあとに、さらに理解を深め実践レベルで使えるよう習得したい方におすすめです。
外資系コンサルから学ぶロジカルシンキングと問題解決の実践講座
外資系のコンサルが、ロジカルシンキングと問題解決の方法を図解で分かりやすく説明してくれています。
小さな業務上の問題解決から、大規模なプロジェクトの進め方まで幅広く役立つ内容になっています。
この本は図解と身近なネタで楽しく解説してくれている所が魅力です。
実践例の中には有名なマンガやサービスなどをモチーフにしたものがあり、共感しやすくイメージが湧きやすくなっています。
若手から管理職まで幅広いビジネスパーソンにおすすめです。
マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング
ロジカルシンキングを漫画で分かりやすく学べる、初心者にも読みやすい本です。
大手コンサルティング会社のマッキンゼーで、実際に使われている手法や思考トレーニングが解説されています。
紹介されているテクニックはロジックツリーやマトリックスなど、すぐに活用できるものが多いです。
トレーニングもすぐに始められるものが中心で、手軽に論理的思考力を身につけることができます。
これからロジカルシンキングを学びたい方や、文章を読むのが苦手な方におすすめです。
入社1年目から差がつく ロジカル・シンキング練習帳
問題を解きながらロジカルシンキングが学べる、トレーニングに最適な本です。
実践を想定したドリル形式になっているので、実際のビジネスの現場で応用しやすいでしょう。
ビジネスで役に立つ思考技術が20個紹介されており、理解しにくい部分は図解で分かりやすく補足説明されています。
考え方から演習問題まで含んだ1冊なので、体系的にスキルを身につけることができます。
問題集形式でロジカルシンキングを学びたい方におすすめです。
入門 考える技術・書く技術-日本人のロジカルシンキング実践法
ロジカルシンキングをビジネス文書などの作成時に活用する方法を学べる入門書です。
相手に伝わる文章や筋道の通った文章を書くスキルが紹介されており、論理的思考を文書に落とし込むコツが学べます。
読み手の疑問を明らかにしてくれるQOP分析や、主語や接続詞の使い方などすぐに使えるノウハウが凝縮されている1冊です。
ビジネス文書やメールなど幅広いシーンですぐに活かせる知識を学べるでしょう。
論理的思考力だけでなく、同時にロジカルライティングのスキルも身につけたい方におすすめです。
ロジカル・プレゼンテーション – 自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」
論理的思考だけでなくプレゼンテーションの技法について書かれた本です。
プレゼン力を向上させるためには、どのようなスキルを習得すれば良いのか解説されています。
著者が多くの企業をコンサルする中で考えた内容が、体系化されまとめられている1冊です。
プレゼン力の根幹となる4つのスキル「論理思考力」「仮説検証力」「会議設計力」「資料作成力」を学ぶことができます。
提案やプレゼンをする機会が多く、自分の武器として磨いていきたいと考えている方におすすめです。
イシューからはじめよ-知的生産の「シンプルな本質」
問題を解く前に本当に解決すべき課題が何なのか、まずは見極めることが重要だと説かれている1冊です。
そもそもの前提が間違っていれば、間違った結論を生んでしまうでしょう。
前提を疑い正しく見極めたあと、その前提に対し質の高い解決方法を導き出す手法が解説されています。
過去に実際に起きた問題や事例がたくさん紹介されているので、問題解決を実践的に考えるのに役立ちます。
問題点を1から見直してみたい方や、全体を見て的確に指導していく必要がある立場の方におすすめです。
ロジカル・ライティング
社会人にとって必要な、論理的に分かりやすく書くための技法が紹介されている本です。
ベストセラーになった「ロジカル・シンキング」の著者による続編となっています。
自分の考えを説明する時やビジネス文書を書く時に、論理を固めるために使える手法がたくさん解説されています。
前著の「ロジカル・シンキング」を先に読んでおくと、より理解が深まるでしょう。
ロジカルシンキングの基礎を身につけたあと、さらにレベルの高い論理的な文章を書きたいと思っている方におすすめです。
考え方の基本がゼロからわかる! ロジカルシンキング見るだけノート
ロジカルシンキングの基本が、イラストや会話文を使ってゼロからやさしく解説されています。
親しみやすいイラストとわかりやすさで人気の「見るだけノート」シリーズのロジカルシンキングバージョンです。
基礎知識がまったくない人でも、直感的に短時間で理解できるような構成になっています。
ビジネスだけでなく日常生活にも応用できるロジカルシンキングを学べる1冊です。
幅広くロジカルシンキングの知識を知っておきたいという方におすすめです。
「具体⇄抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問
実際に問題を解きながらロジカルシンキングを学ぶことができる1冊です。
自分の頭で考えるスキルを、抽象化と具体化を行き来する思考法によって身につける手法が紹介されています。
トレーニング問題も多数掲載されており、問題を解くうちに実践力が身につくよう構成されています。
抽象化と具体化の基本動作から実践・応用の仕方まで解説されているので、実際に役立てる方法も分かるでしょう。
問題を解きながらロジカルシンキングを向上させたいと考えている方におすすめです。
本を読んでロジカルシンキングを身につけよう!
以上ロジカルシンキングとは何なのか、本の選び方や種類から読む時に意識すること、具体的なおすすめ本まで紹介してきました。
ロジカルシンキングは物事の構造を論理的に思考するテクニックのことで、身につけることで説明力や提案力が向上します。
そのため、意思決定やコミュニケーションの質を向上させたい方におすすめのスキルでした。
学習する際は本の選び方が重要で、自分のレベルに合った本を選ばないとスキルの向上に繋がりにくいです。
本の種類には「入門書」「専門書」「問題集」があり、さらに漫画版や電子書籍という選択肢もあります。
また読書する時はただ漫然と読むのではなく、事前に課題を書き出して明確にし、読書後はアウトプットすることが大切でした。
具体的なおすすめ本も10冊紹介しているので、自分に合った本を見つけられるでしょう。
ロジカルシンキングは職場や生活のさまざまなシーンで役立つスキルです。
ここまで紹介してきた方法を参考に、ぜひロジカルシンキングを身につけてみてはいかがでしょうか。