東京江東区・有明にて開催された「ランボルギーニ・デイ・ジャパン2025」。
「珍稀車図鑑」とは……「珍しく、稀少な車=珍稀車」を求め、各地に出かけるカーカスタムのプロ・鹿田能規さん。今回は10月某日に江東区・有明で開かれたランボルギーニのイベントに潜入。そこで彼が出合った究極の一台とは……?
【写真9点】「ド派手な紅白・ランボルギーニが日本にお目見え!」の詳細を写真でチェック 案内人はこの方!
鹿田能規さん●関西と関東に拠点を構えるエスアンドカンパニー。スーパーカーからノスタルジックカーまでクルマ作りの第一人者として全国にその名を馳せる。www.s-company.jp
マニア垂涎、超稀少なランボルギーニが登場
ども。珍稀車ハンターの鹿田です。今回は、普通の人が滅多に覗くことのできないイベントに参加してきたので、その模様をお届けします。
そのシークレットイベントの名前は「ランボルギーニ・デイ・ジャパン2025」。小雨降りしきる10月某日、東京江東区・有明にて開催されました。
招待されたのは、ごく限られた人だけで、アウトモビリ・ランボルギーニからは会長兼CEOのステファン・ヴィンケルマン氏を筆頭に幹部も来日。これだけで、このイベントが特別なものだと、おわかりいただけるのではないでしょうか。
この日の目玉は、アジア太平洋地域で初めてお披露目される、2台の特別なランボルギーニです。
ランボルギーニ・フェノメノ。1万回転も回るらしいですが、そんなに回したら公道なら捕まります(笑)。
まずは、世界限定29台の「フェノメノ」です。ランボルギーニ史上最もパワフル(最高出力835ps、最大トルク725N・m)な6.5LのV12エンジンに、3基の電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドユニットを搭載。システム最高出力は1080ps、0-100km/h加速は2.4秒というハイパフォーマンスモデルです。
もう一台は、ランボルギーニのカスタマイズプログラム「アド・ペルソナム」によって仕立てられた、スペシャル仕様。日本をイメージした、世界にただ一台だけのレヴエルトです。
日本国旗を表現した特別仕様車「レヴエルト・アド・ペルソナム」。ブレーキキャリパーはボディ色の白サイドは赤に、赤サイドは白にと塗り分けられ、インテリアも運転席側は赤、助手席側は白を基調としたデザイン。
「アド・ペルソナム」とは、ランボルギーニが顧客向けに提供している、テーラーメイドのカスタマイズプログラムのことなんですが、この日お披露目されたのは、顧客の要望というより、「どうです? ランボルギーニが本気になって仕上げれば、こんな車も出来るんですよ」という、デモンストレーションの一面もあります。
日本をイメージして紅白に塗り分け……と言ってますが、私と同じ世代なら、きっとマジンガーZのアシュラ男爵を思い浮かべるはず(笑)。どっかのカスタムショップがこんなことしたら非難囂々、きっとボロカスに言われることでしょう。でも、メーカー自らが仕上げたんだから、すべて許されます。
なんで招かれておいて、好き勝手言うかって? 実はこの世界に一台しかないレヴエルトを購入したのは、私のとても仲の良い友人だからです。「こんなん出来たけど、誰か欲しいヤツ、おる?」と声がかかり、友人が手を挙げました(笑)。
本国からこのイベントのために来日したアウトモビリ・ランボルギーニ会長兼CEOのステファン・ヴィンケルマン氏と、私のツーショット。
売る方も “ある意味究極のチンドン屋”な車を作ってきましたが、それを買う方も、“究極の目立ちたがり屋”だから成立するんですよね!! ちなみに売価は通常のレヴエルトの倍以上の金額で御座います。
究極の目立ちたがり屋さんになりたい人は、他にもたくさんいると思います。けれど、声をかけられる人は、日本では数名。ごく限られた人だけです。それだけで、“究極の選ばれし者”なんです。
レヴエルト・アド・ペルソナムの空調吹き出し口にはヴィンケルマン氏のサインが入っています。
買えるお金を持っているだけじゃダメなんです。「仮想通貨で大もうけした」とか「たまたまアプリがヒットした」とかじゃ、売ってくれません。これまでコツコツと、歴代のランボルギーニを新車で買ってくれた顧客、つまり買い続けられるくらいビジネスで成功していて、しかも安定して継続できている人だけに限られるんです。
これは、他のハイブランド、例えばアストンマーティンやフェラーリでも同じですね。ただ ランボルギーニのイベントに参加している人は、フェラーリや アストンマーティンなどのユーザーとはちょっと違います。
サインの上には「Lamborghini Day Japan 2025」のプレートが。この日のための特別な車であることがよくわかります。
ランボルギーニオーナーは、若干オラオラ感というか(笑)……なんでしょうね、ほとばしるパッション(?)と言いますか、ギラギラ燃えている人が多い気がします。それでいて、もちろん品行方正な人。社会的ルールをしっかり守っている人。
なんでギラギラ燃えている人がランボに多いのか、推察するに、それだけの熱量があったからこそ、ビジネスで成功したんじゃないでしょうか。で、その中でも、「オレはこんな風になりたかったんだぜ!」と言葉で言わずとも車で語る人は、フェラーリよりもランボルギーニの方が多い傾向がある気がします。
ドアを上に上げて、オレは成功してるぜ!!って言えるのがランボルギーニです。
来場者の年齢層は40代〜50代といったところですが、やはり「継続してビジネスを成功させている人」が基本呼ばれます。
小雨の降りしきる、少し寒い夜でしたが、江東区・有明は湯気が立ちそうなくらい、激アツな人ばかり集まっていました。
世間ではこんな世界もあるんです。今後も、そんな世界に足を踏み入れた際は みなさんにご紹介しますね。
2025年も珍稀車図鑑をご覧いただきありがとうございました! 2026年も更なる珍稀車を追い求めて走り回ります(笑)。
メーカーが制作をした、究極の目立ちたがり屋仕様なレヴエルトです。