「守るためには、まず遊ぶ」それがパタゴニアのDNA

「サーファーは波を守りたいから行動する。スノーボーダーは雪を守りたいと思う。でもそれは“遊びたいから”じゃなくて、自然を愛してるからなんです」。
環境へのアクションが“ビジネス目的”と誤解されることもある。だが藤倉さん、そしてパタゴニアにとって、自然を守るのはあくまで「人として持つ自然な感情」だという。
「僕らの行動はビジネスのためじゃない。 ただ、好きだから、守りたい。それだけです。 だからこそ“楽しむこと”をもっと伝えたい。原宿のオーシャンストアは、都心にいながら海を感じられる場所。 ここで海の話をしたら、次の休みは“海に行こうよ”って思える。 そんな“夢の入り口”みたいな場所にしたいです」。
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都会の中でふと海を思い出す。そこで語られるストーリーが、次のアクションを生む。 パタゴニアがつくろうとしているのは、そんな“文化としての海”の再接続なのだ。
<COLUMN>
たくさんの海を見てきた藤倉さんのFavorite Spots
海外と日本を多く往来してきた、藤倉さんの“ベストビーチ”はどこなのか? 取材の合間に聞いてみたので、ここにてご紹介したい。
「ベンチュラのポイントブレイクとか、波の入りが季節によって全然変わりますし、楽しいですよね。カリフォルニアの北にももっと行きたい。日本だと奄美大島に行くことが多いので、そこの海が大好きです。サーフィンができなくても、潜るとかほかの遊び方もできますし。波がなくても潜ったり、ハイクしたり。海の楽しみ方って、もっと自由でいいと思うんです」。
波に乗らなくても、海は楽しい。藤倉さんのその一言が、海との距離を少しだけ近づけてくれる。
カリフォルニア:ベンチュラのポイントブレイク、リバー・マウス周辺
日本:奄美大島、高知、徳島、千葉(父が住む海沿いの町)