ADHD、ASD、SLD……発達障害の種類を解説

まずは、それぞれの特性から紹介します。冒頭でお話ししたドラマ『ライオンの隠れ家』では、自閉スペクトラム症の特性にスポットが当てられていましたが、発達障害には主に「ADHD」「ASD」「SLD」の3種類があります。
●ADHD・・・注意欠如・多動性障害。不注意の多い「不注意優勢型」と多動や衝動的な言動の多い「多動・衝動性優勢型」の2種類がある。不注意優勢型は不注意や忘れ物が多い。多動・衝動性優勢型は、その場の勢いで物事を決めてしまったり、衝動を抑えることができず、自分の思ったことを一方的に話してしまうことがある。
●ASD・・・自閉スペクトラム症。反復的な言動を好み、独特なマイルールを作る傾向がある。コミュニケーションに問題が生じることが多く、親密な仲なのに敬語を使ったり辞書のような喋り方をしたりする。また、特定の分野にこだわりを持ち、駅の時刻表や図鑑などを詳細に記憶していることがある。
●SLD・・・知的には問題がないのに、読み書きや簡単な計算に困難が生じる。書字障害(ディスレクシア)と算数障害の2種類があり、書字障害の場合、文字がにじんで見える、画数の多い漢字が覚えられない、ひらがなとカタカナが混ざった文章だと混乱してしまう、文章自体は読めるが問題文になると理解できないといったことが挙げられる。
算数障害は暗算ができない、筆算をすると桁がズレていってしまう、九九が覚えられない、空間認知力が苦手で地図を読めなかったり立方体が書けなかったりする。
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