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スポーティなモデルの「ID.BUZZ GTX」



商品力をさらに強化すべく今回追加設定されたモデルが「GTX」で、4MOTION(フォーモーション)と名付けられた2モーターの全輪駆動となる。試乗したのは、GTXのロングホイールベース仕様だ(標準のホイールベース仕様もラインナップされる)。3列シートの6人乗りは、ロングホイールベースのみとなる。

シルバーと赤の塗り分けがいかにもスポーティな雰囲気。ロードホイールは21インチで、タイヤの扁平率は前が40パーセント、後ろが45パーセントと、ミニバンとしては結構薄い。



加えて、固められた足回り。ドライブすると、ちょっと硬めのサスペンション設定と、クイックなステアリングが印象的だ。3239mmのロングホイールベースに全長4962mmのボディを載せたモデルだけれど、ソリッドで、VWのラインナップでいえば、ゴルフを操縦しているのと、そう変わらないような気がしたほどだ。

シングルモーターをリアに搭載した標準モデルのロングホイールベース版にも、同時に乗るチャンスに恵まれた。こちらは快適性が強い。路面の凹凸をうまく吸収してくれるし、シートのクッションもより柔らか。快適な移動を求めるなら、標準モデルのほうがいいだろう。



GTXは、シートもホールド性を追求したデザインで、全体にブラックと赤など、スポーティなモデル専用の演出が随所に施されている。ミニバンでこのディテール、というミスマッチ感が妙に楽しかった。

バッテリー容量は86kWhで、システムトータルの最高出力が250kW(340ps)、最大トルクが580Nm。そこでどの速度域においても、アクセルペダルを踏み込んだとき、一瞬で加速に移る。

ドライバーの操作にダイレクトに反応してくれる設定で、後席乗員のためのショファーでなく、ドライバーが主役と考えるオーナーに評価されそうだ。


3/3

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