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2022.01.16

フォルクスワーゲン「アルテオン」に6人の車好きが太鼓判。それぞれの言い分はいかに

2017年にフォルクスワーゲンの新モデルとして登場した「アルテオン」。従来のラインナップにはなかった、よりデザイン性を重視したモデルだ。

当然見た目だけでなく、フォルクスワーゲンの最上級ラインとしての走り&インテリアの上質さも申し分なし。さて、識者たちの反応やいかに。

「フォルクスワーゲン アルテオン シューティングブレーク」。このたびのマイナーチェンジにより、広大な荷室を備えたシューティングブレークが追加設定。644万6000円〜。


もう少し大人になったらアルテオン

4年ほど乗っていたゴルフはとても気に入っていたのですが、家族が増えたことを機に乗り換えを検討。ファミリーカーとしても魅力的だったティグアンをディーラーに見に行ったのですが、当時リリースされたばかりでゴルフとプラットフォームを共有するSUV、T-ROCに出会い、ひと目惚れ。都市生活に適した車だと直感的に惹かれました。

ワーゲンらしい愛くるしいフェイスはもちろん、さすがの「大衆車」を自負するブランド。老若男女に愛されるデザインと機能は多くの人にとって親しみやすいと思います。

主張するわけでなく、乗る人のライフスタイルに寄り添うイメージ。そういう部分は、自分がファッションのデザインやディレクションに携わるなかでもとても意識しているので、そういったところで共鳴したのかもしれません。

大衆的なデザインと魅力を持った車だからこそ、いかにして自分の色に彩っていくか。そこに最大の魅力があると思っています。

今はSUVやワゴンタイプが僕自身のライフスタイルともマッチしているのかなと感じていますが、今後さらに歳を重ねていくなかで、趣向や環境も変わっていけば、大人の色気をまとったアルテオンや、ワーゲンでもあえてクーペやシューティングブレークなどの車種にも少しづつ興味が湧いていくような気がしています。

特にアルテオンには今後ゴルフのようにブランドを象徴するモデルとなっていくと期待もしています。
ケース ディレクター
松坂生麻

アパレルブランド、ネームのディレクターを務める傍ら、今季より自身のブランドとなるケースをローンチ。またユアセルフと呼ばれる同社の新プロジェクトにも関わるなど、マルチな才能を発揮。

 

SUVにはないスマートさ

VWのラインナップにおいてはゴルフのお兄さんにして最もオーセンティックなセダン&ワゴンの銘柄であるパサート。アルテオンはそのパサートをベースにしてデザイン的な要素を先鋭化させたスペシャリティモデルです。

今まで車型は5ドアハッチバックしかなかったのですが、そこに加わったのがこのシューティングブレーク。その意は英国貴族の嗜みである狩猟用車両です。猟銃と猟犬とともに移動するため、爆発的な積載力よりも移動行程のドライブの気持ち良さや魅せる歓びを重視した、いわゆる“映え”ものです。

アルテオン シューティングブレークがなぜその名を用いたのかは、ひと目見れば納得できます。ともあれ格好いい。“格好いい”のベクトルは人それぞれですが、これを見て格好悪いと言う人はまぁいないだろう、それくらい美の総意を取り付ける力が形にあります。

この時点で存在意義の7割は満たされたようなものですが、この車、格好いいからといって実用性は全然削がれてないんです。なにせ元ネタがエル・エル・ビーンのトートバッグみたくザックザク使えるパサートですから、居住性や積載力は文句なし。日本仕様は四駆が標準ですからタイヤを替えれば雪道も安心してゴンゴン走れます。

もちろんそんなことはSUVを選べば全部かなうわけです。でも日常生活をスマートに過ごすという目的であえてこれを選ぶという粋を汲む気持ちは忘れたくありませんよね。
自動車ライター
渡辺敏史

出版社で自動車/バイク雑誌の編集に携わったあと、独立。自動車誌での執筆量が非常に多いジャーナリストのひとり。車の評価基準は、市井の人の暮らしにとって、いいものかどうか。

 


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