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夜の街にも映えるデザイン

最近乗り換えたばかりの愛車は、フォルクスワーゲンのパサート ワゴン。決め手はいろいろありますが、夜の街に馴染む格好良さは欠かせない条件でした。

というのも昼間に仕事をしている僕が車に乗る時間帯は基本的に夜。夜景のきれいなロケーションでドライブを楽しんだり、スケートボードの撮影で使うことが多いんです。そういったシーンで気分を盛り上げてくれるのがいちばん重要なポイント。

もちろん、ほかにもラグジュアリーな内装やハイクオリティなオーディオ環境など、運転しているときの心地良さというのにも惹かれました。

昔は旧車や四駆などのスクエアなフォルムの車に惹かれていた時期もありましたが、今は上品で高級感もあり、都会的なデザインの車が僕の年齢やライフスタイルにも合っているのかなと思うようになりました。

自分の車の好みは父からの影響が大きいのですが、その父が昔セダンに乗っていて、いつかは自分もセダンが似合う男になりたいなと思っていました。それこそアルテオンのセダンタイプはスポーティかつスマートな見た目で、僕の理想とする車でもあります。

都心では特に若者の車離れが叫ばれ、確かに維持するのも大変なのですが、それ以上に生活や遊びをより豊かにしてくれる車は、憧れやステータスといった魅力以上に自分自身を成長させてくれるモノでもあるんですよね。
アパレル営業
内田 競

生粋のストリートスケーター。現在は東京発のアパレルブランドであるヘルレイザーの生産や営業を担当するスタッフとして活動。インテリジェンスなメガネがトレードマーク。

 

お洒落になった左門豊作

以前フォルクスワーゲン パサート オールトラックを『巨人の星』の左門豊作に例えたことがある。実直で、気は優しくて力持ちというパサート オールトラックのキャラクターが左門とカブったのだ。ただし、パサートに限らず、フォルクスワーゲンというブランドは、ずっと左門のような車を造り続けてきたブランドであるともいえる。

だから、アルテオン シューティングブレークを初めて見たときにはびっくりした。精悍なフロントマスクや流れるようなルーフライン、それに贅沢にレザーを使ったインテリアなどは、ひと言で表現すればセクシー。機能優先でパキッとしたデザインが特徴だったフォルクスワーゲンの流れとは一線を画している。

一方で、走り出すとこのブランドの長所がさらに洗練されていることがわかる。

速度を上げるほど路面に吸い付く、アウトバーン育ちの安定感。パワフルかつ滑らかで、市街地から高速道路までいっさいのストレスを感じさせないエンジンとトランスミッション。そしてハンドリングは、いつものフォルクスワーゲンよりちょこっとスポーティに振っていて、軽快だ。

言ってみれば、シュッとしてお洒落を覚えた左門。でも考えてみれば、実力があってガタイも良くてしかも賢い左門みたいな人がお洒落を覚えたら、それが最強なのは間違いない。

左門がなぜお洒落に目覚めたのかはわからないけれど……。もしかするとオーシャンズを読んだからかもしれない。
モータージャーナリスト
サトータケシ

フリーランスのライター/エディター。2021年に乗っていちばん欲しくなった車はルノー トゥインゴS(5MT)。シンプルだけど出汁が体にしみる、かけそばのような味わいだったとか。



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