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2024.08.09

あそぶ

夏しか渡れない「北陸のハワイ」に「白い怪物」。外国人ツーリストに注目される観光スポットとは?

水島(写真:PhotoAC)

水島(写真:PhotoAC)


当記事は「東洋経済ONLINE」の提供記事です。元記事はこちら。

多くの外国人観光客が訪れる、日本の観光スポット。北海道や沖縄、京都など有名な観光地のみならず、「なぜそこに行くのだろう?」と日本人が驚くような場所にも、外国人観光客は足を運んでいます。『外国人しか知らない日本の観光名所』を上梓した東大カルペ・ディエムの西岡壱誠さんが、オススメの観光スポット3つを紹介します。


日本とドイツにしか現れない「白い怪物」、「北陸のハワイ」と称される無人島、地図から消された「うさぎの島」――。これらは外国人観光客の間で話題になっている、日本の観光スポットです。日本のどのあたりに存在するか、想像つくでしょうか。

2023年に日本を訪れた外国人観光客の数は、2500万人を超えました。旅行消費額は計5兆2923億円で過去最高を記録し、日本観光に再び活気が戻ってきました。

外国人観光客が増える中で、冒頭でも触れた場所のように「実は外国人に人気がある」場所も増えています。今回は、そんな「外国人に人気のある」日本の観光名所を3つ、紹介したいと思います。

日本とドイツにしか現れない「白い怪物」

1つ目は、宮城県・蔵王町の「白い怪物」です。宮城県と山形県の境目に位置する蔵王町。冬の蔵王には、無数の白い怪物が姿を現します。

この白い怪物、通称「スノーモンスター」は、自然が創り出した芸術品です。12月から3月の間に見ることができるスノーモンスターの正体は、氷点下5度以下になった水蒸気や水滴が針葉樹に吹き付けられて凍り付き、その隙間から雪が入り込んで固まったものです。

スノーモンスターの時期になると、アジアや欧米などさまざまな地域の人々が蔵王に足を運びます。

スノーモンスターは、非常に厳しい条件下でしか見られない貴重なものです。スノーモンスターはなんと、日本の一部の積雪地帯とドイツのシュヴァルツヴァルトでしか見られないとも言われているのは驚きです。

樹氷は、その見た目の不気味さからスノーモンスターと名付けられましたが、外国人の中には「ピーナッツのように見える」とSNSに投稿する人もいるほど親しまれています。

 蔵王のスノーモンスター(写真:PhotoAC)

 蔵王のスノーモンスター(写真:PhotoAC)


スノーモンスターの貴重さもさることながら、蔵王では温泉とスキーを一気に楽しむことができます。スノーモンスターに囲まれながら斜面をスキーで滑り降り、その後は日本ならではの温泉で体の芯から温まる。そんな経験はほかのスキー場では味わえないでしょう。

また、蔵王ロープウェーには樹氷幻想回廊ツアーというナイトクルーザーのツアーもあります。このツアーでは暖房付きの雪上車に乗り、ライトアップされたスノーモンスターたちや、木々に小さな氷の結晶が無数についた「霧氷」の様子を間近で見ることもできます。

このほかにも、周囲を360度スノーモンスターに囲まれた展望台や、スノーモンスターの斜面を眺めながら日本料理を楽しめるレストランなど、蔵王はその観光資源を大いに活用して、魅力的な観光地となっているのです。

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