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2024.05.30

からだ

【専門医に聞く10問10答】歯ぎしりの悪い影響を簡単解説、治療にはボトックスが有効



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「自分では気付かないから、まあいいや」と歯ぎしりを放置しているオーシャンズ世代は少なくないのでは?

実は歯ぎしりは、歯だけでなく、若々しい見た目にも悪影響を及ぼし、そのうえ完治が難しい、という厄介な症状なのだ。

そんな中、「ボトックスが歯ぎしりに有効」というウワサが……。その真相やいかに!?
教えてくれたのは
東京浜松町 大西歯科クリニック院長
大西祥文先生
日本歯科大学卒業後、東京医科歯科大学歯科麻酔学教室入局。八重洲南口歯科、山王病院歯科医長などを務めたのち、2023年に東京浜松町大西歯科クリニックを開院した。

大西先生に聞く“歯ぎしり”のあれこれ

Q1. そもそもなぜ歯ぎしりは起こる?
日常で強い精神的ストレス状態が続いていると、寝ている間に歯をこすりあわせたり、食いしばったりしてストレスを発散しようとします。

さらに歯を食いしばると脳内にドーパミンやβエンドルフィンというストレス発散ホルモンが分泌されます。これらは脳内モルヒネとも呼ばれる麻薬のような物質のため、歯ぎしりはクセになりやすいのです。

Q2. 歯ぎしりは歯並びにも関係がある?
あごの関節の位置や歯並びに問題があって、上下の歯が正しく嚙み合っていないと、それがストレスになってしまいます。そこで就寝時にそのストレスを発散しようとして、歯ぎしりが起こります。

また、上下の歯は点で接するのが理想的なのですが、すり減って面状に当たるようになると、余計に歯ぎしりが起こりやすくなります。

Q3. パソコンやスマホも歯ぎしりの原因に?
パソコンやスマホの使用で、顔を下へ向けている時間が長くなると、自然と上下の歯が接触しやすくなります。本来、上下の歯は3〜4mm程度離れているのが正常なのですが、顔を下向きにする状態が続くと、上下の歯を接触させるクセがついてしまい、歯ぎしりが起こりやすくなります。

Q4. 歯ぎしりによってカラダにどんな悪影響が?
十分な睡眠をとったのに、疲労感や首・肩のコリが取れない、という症状がよく見られます。これは口の周りの筋肉の緊張が続くことが原因です。ほかにも頭痛やアゴが痛む、口が開かないなどの顎関節症を引き起こします。

歯の擦れによる欠けやヒビが入ることによる虫歯、摩耗で象牙質が露出することによる知覚過敏など歯にも悪影響が。また、歯の揺れと悪玉菌が相まって歯周病が悪化することもあります。


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