Q5. 歯ぎしりが続くと顔が老ける?歯ぎしりによって歯がすり減ると、顔の下半分が短くなります。すると口元が下がってしまい、シワやほうれい線が目立つようになることも。
また、顔全体に力が入っていると、目尻や額にシワができやすくなるほか、口の周りの筋肉と骨が肥大化して顔が大きくなり、エラも目立ってきます。
Q6. 歯ぎしりを治すことはできる?精神的ストレスが原因の場合は、ストレスをなくす環境をつくり、かみ合わせが原因の場合は、かみ合わせの分析をして咬合治療を行うこと。
つまり原因を除去する必要がありますが、歯ぎしりによって脳内に麻薬のような物質が分泌されているため、治りにくいのが現実。そこでボトックス(ボツリヌス)やマウスピース治療などの対処療法が注目されています。
Q7. ボトックス注射で歯ぎしりが治るというウワサは本当?ボトックスとは、ボツリヌス製剤の中の代表的な製品名のことです。ボツリヌス製剤とは、ボツリヌス菌が産生した有効成分を医薬品として精製したもの。
これには筋肉の収縮時に分泌されるアセチルコリンという神経伝達物質を出にくくする作用があり、筋肉に注射することで緊張を緩和する効果が期待できます。美容外科ではシワ治療に使用されますが、歯科では筋肉の緊張を緩和し、歯を守るために使用します。
Q8. ボトックス治療の効果はどのくらい? 費用は?噛む際に使う咬筋や外側翼突筋の隆起しているポイントにボツリヌス製剤を注射します。効果は大体数日で現れ、4〜6カ月持続します。定期的に行うことで作用時間が長くなり、歯ぎしりをコントロールできます。
費用は自由診療のため、クリニックによって異なります。私のクリニックでは咬筋の両側で4万1800円(生活習慣指導付き)で行っております。
痛みに弱い方は、表面麻酔や呼吸法を併用すればそれほど痛くありません。歯ぎしりで歯がダメになると大きな治療費がかかることもあり、予防の費用と考えれば高いものではないでしょう。
Q9. マウスピース治療と比べるとどんなメリットが?マウスピースは歯ぎしりによる力を分散したり、歯の磨耗を軽減したりするもの。一方のボトックス治療は、筋肉に直接作用して力を弱めるため、マウスピースより有効と考えられます。
私のクリニックでは、ボトックス治療と併用することが多いです。
Q10. 歯ぎしりのボトックス治療で男前になれる?ひと月くらいで顔全体がだんだん小さくなっていくでしょう。また、定期的に打ち続けることで持続時間も長くなっていき、元に戻る度合いも少なくなっていきます。
実際、患者さんからは、歯ぎしりが軽減されたほか、「エラが小さくなった」「小顔になった」という、うれしい声をよく耳にします。