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2024.04.06

ソロor2人用のキャンピングカーをドリーム ドライブが制作。開発者に聞いたこだわりの数々



キャンピングカー企業の「ドリーム ドライブ」が、ソロもしくは2人向けのキャンピングカ一制作というミッションを掲げ、2023年から「NICOプロジェクト」を開始。

なぜ2人乗りのキャンピングカーを作ることになったのか、ドリーム ドライブ日本事業統括であるRyoheiは言う。

「きっかけは、多くのお客様のご相談を受ける中で、退職後や、子育てが落ち着いた夫婦の旅の一台としてのニーズが高いことでした。NICOはそのような大切なパートナーと過ごせる空間を実現する一台として制作しました。弊社がリリースするキャンピングカー『KUMA Q』より小さく普段使いしやすく、それでいて『TAMA』より室内空間にゆとりがある。そんないいとこどりの一台を制作するプロジェクトとしてスタートしました」。
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Miku(右端)/ Ryohei(右2番目)/ Tomo(左端)

Miku(右端)/ Ryohei(右2番目)/ Tomo(左端)




これまでトヨタのハイエースをベース車としてキャンピングカーを製造してきたドリーム ドライブ。ハイエースは荷室の広さと車種の多さから、キャンピングカーのベース車両として人気の車体だ。しかし今回は日産NV350をベースにした理由は、運転席の快適さからだった。

この車体の運転席は乗用車同様のシートを採用しており、長時間運転の際も腰などへの負担を抑えて走行できるといったメリットがある。さらに、日産NV350のサイズが、ハイエーススーパーロングと標準サイズの中間だったことだ。



これらのポイントは、NICOがまさに目指している旅する一台としての走行時の快適性と、KUMA QやTAMAとはまた少し違った心地良い広さの車内空間を実現できると考え、こちらの車体でのキャンピングカーの製造を決めた。



当時、NICOはドリーム ドライブ製品のなかでも比較的安い、かつクオリティの高い一台として制作することを前提にしていた。プロジェクトチームを発足し、2チーム3名ずつの計6名でNICOの具体的なコンセプトおよびインテリアデザインを決めていった。


ドリーム ドライブ製造部部長であるMikuは、NICOのデザインコンセプトと設計で工夫したポイントについてこう話す。

「NICOを設計する際に特に意識した点は、多様なライフスタイルに対応できるデザインとドリーム ドライブが掲げる Rooms on Wheels(走るマイホーム)というブランドキーワードでした。これまでも私たちは、お客様がまるで家にいるかのような安心感と、木材ならではの温かみある空間作りを意識してキャンピングカーの設計を行ってきました。2人仕様がメインのNICOはパートナーとの旅行をイメージしてデザインしました。また、お互いのひとりの時間も尊重できるように、カーテンでの間仕切りや、照明の配置にも考慮しました」。





NICOのデザインでは、生活動線を意識して家具のレイアウトを何度となく協議した。

お客様のニーズに合わせながらもバンライフ経験者が便利だと感じる要素を2チームに分けて、互いに持ち寄ったアイデアを組み合わせ完成しました。その中でMikuは、チームのアイデアとお客様からの声を取り入れたうえで、キッチンの配置に特にこだわり、キッチンを中心とした動線を配慮することによって快適な車内空間を演出した。

KUMA QとTAMAとの違いは、ウォータータンクの出し入れがサイドドアからできることだ。このデザインにしたメリットは、「 駐車スペースでリアドアが空けられない場所でも、サイドドアなら問題なく開閉可能」「給水タンクへのアクセスも早く、すぐに水を汲むことができる」「車内に入る前に土汚れなどをその場で直ぐに洗い流せる」の3点である。

職人が天然木を1枚づつはめ込んで仕上げた天井と壁はドリーム ドライブの内装の特徴のひとつ。NICOはカスタマイズの可能性を広げるため、あえて窓枠のみを羽目板で仕上げるオプションを用意した。これにより、車内のボディ部分にマグネットのアクセサリーやDIYで、自分らしい室内空間をより実現しやすくなった。また、自分の用途に合わせて必要なものを選択できるオプションも充実している。
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最後にドリーム ドライブの家具チームをリードし、家具チームの責任者であるTomoに家具制作の挑戦やこだわりのポイントなど、「デザインを形にする。ミリ単位の世界」について話してもらった。

「NICOの家具を制作するうえで感じた課題は、3Dで出来上がったデザインを、どのように車内に形にしていくかでした。また、2台目以降の制作も考慮して、ほかの家具メンバーも同様に製造できる工程でなければ、常に高品質の家具を提供できないため、製造の方法に関しても熟考しました。家具はブロック毎に制作し、最終的に車内でつなげていく手法を採用しました。

これは、職人としての技量を問われるとても神経のいる作業となります。1ミリでもずれてしまえば、ベットに寝転んだとき、椅子に座ったとき、など若干の違和感を覚えてしまうことにつながりかねません。さらに天然シナ材を採用しているので、木材のそもそもの質感や厚みも多少異なるので、すべての寸法を正確に測ったうえで、さらに木材同士の継ぎ目がわからないように、木目を合わせ一枚板に見えるよう工夫を凝らしました。ドリーム ドライブの職人技術が光るポイントなので、ぜひ完成した車体をご覧いただき確認していただけるとうれしいです」。
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家具チームの責任者としてTomoは、年齢に関係なく誰もが心地良く使用できる家具作りができているかを意識していた。家具製作で気を付けたのは次の4点だった。

ひとつめが「ベッドの高さを座りやすく寝やすいサイズ感に調整すること」、ふたつめが「片付ければ収納スペースとして使用可能で、取り外しが簡単なダイニングチェアを採用する」、3つめが「助手席を阻害しないキッチンの高さ・扉に折れ戸を採用してスペースの有効活用する」、最後が「天然リノリウムを使用したダイニングチェアの設置」だった。



ベットが常設でデザインされたNICOは、就寝をしないときはベットの上に座れるよう高さを450mmに設定。

これより低くなると下のストレージスペースに影響が出るほか、高すぎると登り降りの動作において、膝への負担もかかるという理由で、この高さに設定している。



取り外し可能なダイニングチェアは、ひとりでも脱着可能な軽さだ。

大容量な収納スペースがベット下にあるが、それでも足りない場合や、愛犬とのバンライフにおいて愛犬のスペースとして確保したいなど、お客様のニーズに合わせてスペースを有効活用できるようにデザインした。



キッチンは、助手席後方に設置されているが、リクライニングをする際に弊害となって倒れないことがないよう高さを調整。キッチンの正面は折れ戸を採用し、限られたスペースでも、ウォータータンクの出し入れがしやすいように製作した。



ダイニングは常設で対面式の空間を実現。

互いの膝が接触することのない距離感のダイニングスペースの椅子に、今回ドリーム ドライブとして初となる天然のリノリウムを採用。リノリウムは欧州を中心に、環境にやさしくサステナブルな素材として知られている。見た目の良さと触り心地にもこだわった。

走る1DKキャンピングカー「NICO」は、リモートワーカーの方や退職後の夫婦での車中泊旅を計画している人、また、幅広い年齢層のカップルおよびソロトラベラーに向けて制作された。バンライフ経験者のドリーム ドライブスタッフの知恵と製造部の高い技術力を融合した素敵な一台。まるで家にいるように過ごしながら、NICOと旅してみてはどうか。
 

[問い合わせ]
ドリーム ドライブ
https://www.dreamdrive.life/jp/

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