当記事は「FUTURE IS NOW」の提供記事です。元記事はこちら。 今回で取り上げるのは、時代の目利きたちの「取捨選択観」。昨今では情報が絶えず流れ、焦燥感に駆られることも少なくありません。そうした中、私たちは情報とどう付き合っていくべきなのでしょうか。
そのヒントを探るため、ラジオ番組『西川あやの おいでよ!クリエイティ部』で日々膨大な情報と向き合いながらも、個性を発揮している文化放送アナウンサーの西川あやのさんにお話を伺います。
西川あやのさん(にしかわ・あやの)
文化放送アナウンサー。1991年東京都生まれ。学生時代からナレーターを目指し、2015年から文化放送アナウンサーとして活躍。現在は月〜金曜日に放送されている『西川あやの おいでよ!クリエイティ部』『桂宮治のザブトン5』にパーソナリティとして出演している。趣味は読書とテニス(本当は食事と飲酒)。
X(旧Twitter):
@AyanO_N1shikawA 情報を届けるために大切なのは、「個」を出すこと
編集部 「聞き手に情報を届ける」というアナウンサーの仕事の中で、西川さんが大切にされていることは何でしょうか?
西川さん ラジオは一方的に何かを伝えるというよりも、双方向のメディアだと思うんです。リスナーの方からメッセージをいただきますし、リアルタイムで実況してくださったりもするので。そういうパーソナリティとリスナーとの掛け合いがラジオの醍醐味であり、魅力でもあるんですよね。それは共演者との会話もそう。リスナーは掛け合いを楽しみにしてくださっていると思うので、共演者との会話からいろいろな情報を伝えられるといいなと思っています。
編集部 たしかに番組を拝聴すると、西川さんは共演者の新たな一面を引き出すのが巧みだなぁと感じます。一方で、ご自身は「ラジオ界屈指の個性を発揮する人」とも言われていますよね。フラットな立場で番組を進行しながらも、自身の思いや考えをしっかりと伝えているように感じますが、そういうバランスは意識されているのですか?
西川さん 自分の「個」を意識するようになったのは、『西川あやの おいでよ!クリエイティ部』(以下クリエイティ部)が始まってからですね。ラジオはリスナーの生活の一部にしていただくことが多く、とくにこの番組は月〜金曜日の帯番組です。みなさんの生活の中にお邪魔し、番組を聴いていただくには、パーソナリティである自分自身に魅力がないといけない。そう気づいてからは、アナウンサーとしての役割と西川あやのとして「個」、そのバランスを意識するようになりました。
そもそもラジオは「個」を出さないとあまり話を聞いてもらえないんですよ。それは共演者とお話しする時も一緒で、自分の話をしないと相手も話してくれない。情報を正しく伝えるためにも、相手の話を引き出すためにも、日常を削って自分をさらけ出さないといけないんです(笑)。
編集部 ラジオの魅力でもある「掛け合い」を届けるために、ご自身の情報もオープンにしているんですね。
西川さん 私はもともと自分の話をしたくてアナウンサーになりたかったわけではないので、最初の頃はすごく悩みましたね。今でも本当は恥ずかしい気持ちがありますし。文化放送に入社してから8年ほど。ラジオで日常のことを話しているので、リスナーは私のプライベートのことを全部知っている感じです(笑)。それこそ学歴から間取りまで。ありがたいことですけどね。
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