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脂肪肝は30〜50代に多い

――何歳ぐらいから気をつけたらいいのでしょう?

男性は30代から脂肪肝が増えてきて、40代、50代になると4割近くの人が脂肪肝と診断をされます。運動不足で、少し太っていて、お酒を飲む人というのは、脂肪肝の確率が高いですし、加えて脂肪肝だとお酒の害が出やすい可能性があります。

――健康診断でわかりますか?

超音波検査をすると脂肪肝かどうかはわかります。ただ、これは法律で定められた検査ではないので、企業によっては診断科目に入っていない可能性もあります。

もう1つ、血液検査でALTという項目も判断材料になります。2023年の夏に日本肝臓学会が「奈良宣言」というのを出したのですが、これはALTの数値が30を超えたら、一度検査を受けましょうというものです。ただ、健康診断で30を超えている人はゴロゴロいて、今までは「ちょっと肝臓の数値が高いですね」で終わっているんですね。

つまり、この人たちのなかに脂肪肝の予備軍が大勢いると考えていい。

――今までは見過ごされてきたということですね。ちなみにお酒の強い人と弱い人で、肝臓のダメージは違うのでしょうか?

違うと思います。アルコールを代謝する能力は人によって全然違うのですが、お酒が強い人は代謝能力が強いので、害は少ないだろうと思われます。

一方で代謝が良くない人は、長時間体の中に有害なアルコールやアセトアルデヒドが残っているので、害が出やすいだろうと言われていますね。


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