連載「酒好きのための酒HACK」とは…… 気持ち良〜く飲んで帰ったはずが、翌朝は頭痛とだるさでベッドから起き上がることもできない……。「あんなに飲まなきゃよかった」と反省したところで後の祭りだ。
そこで
前回に引き続き、医師の秋津壽男先生に、二日酔いのアレコレを聞いてみた。
話を聞いたのはこの人! 秋津壽男●1954年生まれ。内科医。和歌山県立医科大学を卒業後、同大学循環器内科に入局。1998年、秋津医院を開業。数々のメディアにも出演。著書に『酒好き医師が教える 薬になるお酒の飲み方』(日本文芸社)など。
二日酔いになる3つの理由
©︎fizkes/iStock
――まず、なぜ二日酔いになるのか教えてください。 症状によって大きく3つの理由に分けられます。
まず体がだるかったり、お酒が残っている場合。これは基本的には悪酔いと同じ状況が体の中で起こっていると考えてください。お酒に含まれるエチルアルコールを肝臓が分解して、アセトアルデヒドになり、酢酸になると無害化されるのですが、アルコール量が多いと分解が追いつかず、
アセトアルデヒドが体内に残ってしまう。だから体がだるいんです。
次に頭痛の場合。これはアルコールを分解するために、たくさんの水分を使っていて、
体が脱水症状になっている。そのため頭痛を引き起こします。
3つ目は吐き気などがある場合。これは強いアルコールを飲んで
、胃や喉の粘膜が荒れてしまったために起こっていることが多い。
二日酔いはこの3つのパターンがほとんどですね。
――二日酔いを招く飲み方はありますか? 早いペースで飲むことですね。アルコール処理というのは、秒単位で進むわけではありません。例えば前日の夜飲んだお酒が朝まで残っていて、飲酒運転で引っかかってしまったという話を聞くでしょう? それぐらいアルコールを分解するには時間がかかるわけです。
同じアルコール摂取量でも、30分飲み放題で必死になって飲むのと、フランス料理や懐石料理で3時間ぐらいかけてゆっくり飲むのとでは、酔い方も違うし、お酒の残り方も違います。
なるべくアルコールの処理がスムーズに行われるよう、
基本はとにかくゆっくり飲むことです。
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