Fordな気もするんだが、僕の心にブッ刺さった1台。一見カスタムはサラっとしかしてないのだけど、ちゃんと見せるポイントがカスタムされている。足し算じゃなく、引き算。ボディとホイールのトーン合わせとか。ショーのメイン会場ではなく、横の通路にひっそりとあったけれど、思わず「格好いいなぁ」と声が漏れた一台。
SEMAショーといったら、一昔前は1000馬力超のハイパワーチューニングとか、ド派手なエアロパーツを纏ったスポーツカーのチューニングカーや、最先端の欧州車などが主流だったけれど、数年前からはオーガナイザーが変わったので、ピックアップ&SUVのオーバーランダーの方が多く見かけるようになった。
その辺りの流行りの移り変わりは日本のオートサロン(日本最大級のカスタムカーの祭典)も、似た感じじゃないかな。
ジープラングラーアンリミテッドをリフトアップしたオーバーランダー仕様。上にテントも荷物も載せて、分かりやすく「遊びに行こうぜ」的なカスタムだ。
日本では道が狭いので取り回すのが大変なほど大きなピックアップトラックを、仕事だけでなく、遊びにも使い倒すのが、アメリカの“普通”。
大きな荷台にラックなどを組んで、水や燃料の入ったタンクをラックの横に引っかけ、マウンテンバイクを載せて、もちろんキャンプ道具もがっちり詰め込んで週末にアメリカ郊外の大自然を目指すってわけだ。
数年前から日本でもキャンプなどアウトドアが流行になってるけれど、アメリカではオーバーランダーが当たり前のため、自動車メーカーが、最初からこの仕様を用意する事態になっている。しかも、そんなメーカー純正オーバーランダーを、さらに過激にカスタムするなど、自分色に染めるアメリカ人は沢山いるんだ!
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