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2023.10.01

ライフ

BMX界の申し子・大和晴彦のこだわり「ファッションやバイクデザイン、すべてがスタイル」



当記事は「FINEPLAY」の提供記事です。元記事はこちらから

東京オリンピックから正式種目となったことを皮切りに注目を浴び、現在人気急上昇中である「BMXフリースタイル・パーク」。

近年では性別や年齢問わず子どもから大人まで幅広い年代が楽しめるスポーツとしても人気があるこの種目だが、BMXも元々はカルチャーから生まれた遊びであり、このBMXが持つストリートカルチャーも魅力のひとつとして知られている。

今回はそんなBMXフリースタイル・パーク種目の日本最高峰で活躍する傍ら、BMXライダーとしての新たなスタイルを開拓し続け、他の日本人選手とは一線を画すオリジナリティに溢れたトップBMXライダーがいる。それが神奈川県横須賀市出身の大和晴彦選手だ。

BMXやスケートボードなどのストリートスポーツの聖地でもある横須賀市の「うみかぜ公園」をホームとする彼は、物心がついた頃からストリートカルチャーに触れる生活を送ってきたBMX界の申し子。現在はBMXエリートライダーとして世界一を目指し努力を続ける一方でモデルや映像クリエイターとしても活動している。

今回はそんな自分だけのオリジナリティを世の中に提示し続ける大和選手にインタビュー。彼自身が持つBMXスタイルを始め、多分野での活動を通じて追い求める彼のオリジナリティ、そしてその様々な活動がBMXキャリアに与える相乗効果についてを今後の目標も含めて語ってもらった。

大和晴彦(おわ・はるひこ) 以下: H

BMXで表現できるスタイルはライディングだけじゃない。ファッションやバイクデザイン、自分だけのこだわり全てを持ち込む。



特徴的なスタイルを持つ大和選手ですが、最初に自分の「BMXでのスタイル」とは何か聞かせてください。

H:BMXでのスタイルというのは自分の魅せ方だと思っています。僕のスタイルとしてはライディングだけではなく、その時着る洋服や使用するバイク等も全部ひっくるめて、自分のスタイルを持ち込むことをモットーにしています。

また大会によっても、毎回できるだけ違う色のバイクで出場することや、他のライダーが着ないようなファッションをしたり、まだ他のライダーがやっていないトリックをライディングに取り入れるなど、周りとは違うスタイルを魅せるところが自分のポイントなのかなと思います。

ファッションにもこだわりがあるとのことですが、BMXに乗るときの服装で意識していることはありますか?

H:周りがまだやっていないことを先にやるのが僕のスタイルだと思っています。服装に関しても今では迷彩パンツとかカラー系のパンツを穿いているライダーを大会で目にすることもあると思いますが、昔にこういったパンツを僕が穿き始めてからBMX界隈で広まったような印象があります。

服の機能性ももちろん大事ではあるんですが、僕は周りの人とは被らないスタイルで自分がカッコいいと思うファッションをライディングの時にも取り入れるようにしています。



確かに競技として発展する上で服装の機能性も求められていますが、大和選手は特にファッションに気を遣われているのを感じます。ちなみにバイクはどういう風に変えることが多いですか?

H:今回、僕の新しいスポンサーになって頂いた(デサント社の)「MOVESPORT」さんや「Monster Energy」さん等のブランドロゴをバイクに貼らせてもらう中で、そのロゴが映えるようにバイクを塗装したり細かいこだわりを持っています。

また以前はヘルメットに色々な絵を書いてみたり、普通の人があまりやらないことをやって、とにかく人の目に映る部分はカッコよくしようっていうスタンスでやっています。

そんな自分の魅せ方にこだわりを持つ大和選手ですが、ライディングで意識していることはありますか?

H:ライディング中、僕はコンボトリックを多く入れることを重視していますね。どのジャンプでも一つでも多くのコンボを入れられるようにトリックをチョイスしていますし、他のライダーと比べた時に自分の方が少しでも高く飛んでスタイルを出すことで、周りの人より目立てるようなライディングができるように意識しています。



大会では得点も重視されますが、技の難易度だけではなく魅せ方も意識されているということでしょうか?

H:はい。大会は競技の場である一方で、個人的には1分間のショーだと思っています。そのためその1分間の中で見せる自分の仕草だったり、トリック中にバイクを回す角度、人からのあらゆる視線を意識した上で「どれだけ観客を楽しませられるか」を重視したライディングをしています。

僕はいくら上手でメイクするトリックが凄くても、人目につかなかったりカッコよくなかったらダメだと思っているので、自分のスタイルとしては目立つこととカッコよさをずっと追求していきたいと思っています。

たとえ大技がすごくて技術が高くても、スタイルがカッコよくないライダーには絶対なりたくないので、どんなトリックでもメイクする時のスタイルは特にこだわりを持っています。




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