サイズ選びも微妙に異なる、人気モデル5選!
それでは岡部店長にパラブーツの人気モデルの解説と、適切なサイズ選択の目安について語っていただこう。
同社の靴のそれぞれのモデルが単に見た目の違いだけでなく、使用目的をしっかり考えた上での「仕様の違い」となって表現されていることも知っておきたい。
パラブーツの人気モデル①「シャンボード」
「シャンボード」カフェ 9万6800円/パラブーツ(パラブーツ青山店 03-5766-6688)
日本で、そして世界でパラブーツの名を広めた最大の立役者は、間違いなくこの「シャンボード」だろう。
後述する「ミカエル」がイタリアで大ブレイクしたのを受けて、1986年にデビューしたモデルだ。ファッション性と実用性とを高度に両立させる、同社の今日の路線の中心軸でもある。
ラウンドトウと、拝みモカシンの組み合わせ。加えて、ノルヴェイジャン製法ならではの側面に露出するすくい縫い糸。これらによる「塊り感」のある印象は、デビュー当時から好評だ。
次第に
ビジネスにもカジュアルにも、そしてどんな天候でも履ける高い汎用性で不動の地位を獲得した。
アウトソールには、社名であるリシャール・ポンヴェールのモノグラム「RP」が刻まれた
「パラテックスソール」を採用。かなり地厚であるものの、ミッドソールなしのシングルソール仕様で、ややボリューム感を抑えている。
また、ソールとヒールが別パーツなので、
ヒールのみの交換が可能なことも大きな特徴だろう。これらはいずれも、ヨーロッパの都会に多い
石畳の道で、滑らず快適に歩けるための意匠なのだ。
シャンボートは、スニーカーより「1.0〜1.5小さいサイズ」が目安
右のシャンボードは26.5(UK8)、左のスニーカーは26.5(US8)。
岡部店長によると、「シャンボード」のサイズ選びは、日本サイズ基準だと、
スニーカーのサイズ-1.0がおおまかな目安だそう。
ただし、この靴には甲が高めの木型を用いている影響で、-1.5となることも多いとのこと。
写真は26.5(UK8)を使用。ソール全長29.4cm/足囲27.1cm(編集部調べ)。
「スマートながら、ぽっちゃりした印象もある『シャンボード』の木型は、実はトレッキングブーツ『アヴォリアーズ』と同じもの。つまり、
もともとは登山用に設計された木型を用いています。 甲が高めなのは、厚手の靴下を履けるようにするため。一方、ボールジョイント(親指と小指のつけ根の間を結ぶ、靴が最も幅広になるエリア)の幅は、そこまで広く設計されていません。
これは、歩行時の横ブレを防ぐためと、起源がゆえのしっかりとした理由があるのです。直営店ではそれらも踏まえた上で、
足の指がつま先の先芯に干渉しない程度のサイズでご提案しています」。
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