「SEAWARD TRIP」とは……▶︎すべての写真を見る 海町、そして鞄の産地である兵庫県豊岡市で作られるランドセル「UMI」。廃棄された魚網の再生ナイロン素材を使用した、サステナブルなものだ。
その誕生背景を、アートフィアーの土生田 昇さんに伺った。
ランドセル購入レースは入学前年から始まる
婚活、朝活、肌活、サ活などなど、とかく何かしらの活動に忙しい昨今。就学前の子を持つ親なら、そこに「ラン活」が加わってくる。
ラン活とはランドセル活動のこと。小学校に入学する我が子のためにベストなランドセルを探す活動だ。少子化で子供の数は減る流れにありながら、いや減る流れにあるからこそ、子や孫に向ける親や祖父母の愛情が増し、それがラン活を激化させているともいわれる。
求めるのは、6年間使えるタフさ、軽さなど未成熟の小さな身体への負担の少なさ、上品さやルックスの良さといった要素を融合させたもの。そのうえ青、水色、紫、緑などカラーバリエーションは豊富で、本革や人工皮革など素材に違いもある。
流通数が少なく、ほかの子と被りにくいモデルが欲しいという要望をかなえるブランドもある。職人が手掛ける本革性ランドセルなどは価格が20万円前後と高額になりがちだが、それでも売り切れる。
買い求めたいとなったなら、入学の1年以上も前に活動を始める必要があるという。
稀少性の高い逸品でなくても、新作ランドセルの予約のピークは入学前年の4〜5月。年明けに行われる新作発表を受け、春先に百貨店などでの展示会で見本のチェックをし、その流れで予約を入れる流れとなるためだ。
夏頃には「まだ6月なのにもう売り切れ」といったモデルも珍しくないという。
2/4