ウェス・アンダーソン。何より優れているのはその色彩感覚だ。スーツ自体もそのほかのアイテムも、個性的な色を選択している。
▶︎すべての写真を見る 映画監督のウェス・アンダーソンや、ショーン・ステューシー。彼らはしばしばスーツ姿で人前に現れる。その着こなしには大人らしい分別がありながら、どこか洒脱だ。
カラーリングに工夫を凝らしたり、カジュアルな小物使いでうまくハズしたり。決して堅いイメージではない、いわば“着流しスーツ”なのだ。
ショーン・ステューシー。合わせる小物のセレクトが際立っている。サングラス、カジュアルウォッチ、そしてヴァンズ。色はブルーやネイビーがお好みの模様。
そんな着こなしの見本となる大人がもっと身近にいないものか……と探していたら、打ってつけの人物が。
オーシャンズがいつもお世話になっている、エストネーションのディレクターを務める鷲頭直樹さんである。
エストネーション ディレクター兼バイヤー 鷲頭直樹さん(51歳)●小物はベルトで遊ぶ程度で、ごく控えめに。「ほんの少しだけストリートの匂いを感じさせること」が、よりこなれた“着流し”へと導くポイントだという。ジャケット8万8000円、パンツ3万8500円/ともにコラム(エストネーション 0120-503-971)、その他私物
「“着流しスーツ”と意識しているわけではありませんが(笑)、昔からスーツにTシャツやスニーカーを合わせることは多かったですね」。
論より証拠、上の写真をご覧いただこう。文句なしの格好良さである。
しかしながら、そのスーツは素材も仕様もきわめてオーセンティックなものをチョイスしている。
素材はサマーウール。ジャケットは段返り3ボタンのセンターベントで、パッチポケットが少しだけカジュアルな雰囲気だ。パンツのシルエットも細すぎず、太すぎずである。
映画監督のスパイク・ジョーンズも、ラカイのスニーカーで絶妙にハズす着流しマスターだ。リンクカラーのネクタイとソックスが心憎い。
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