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2023.04.17

ライフ

渋谷の“遊び場”仕掛け人が語るクラブシーンの今「改めて“音圧”を体感してもらいたい」

渡辺真史●1971年、東京都生まれ。ベドウィン & ザ ハートブレイカーズのディレクター。ローカルとインターナショナル、2つの視点で東京をクルージング。

渡辺真史●1971年、東京都生まれ。ベドウィン & ザ ハートブレイカーズのディレクター。ローカルとインターナショナル、2つの視点で東京をクルージング。

この記事は、オーシャンズ5月号から抜粋しています。すべての特集は本誌で
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活況を取り戻しつつあるナイトクラブシーン。

2年前に取材した渋谷「コンタクト」は閉店したが、昨年末、同じ運営会社による「エンター」がオープン。ディレクターである人見太志さんに、クラブの「今」を聞く。

渡辺 「コンタクト」、「ヴィジョン」という象徴的なハコが閉店した代わりと言っては何だけれど、昨年12月、ここ「エンター」がオープンしたんだね。

人見 その2店舗の閉店は、道玄坂の再開発事業のための建物取り壊しが理由で、それ以前からこの店の企画も始まっていたんですよ。

渡辺 さすが、渋谷の遊び場をつくり続けている仕掛け人だね(笑)。小バコだけれど、ナイトクラブ? DJバー?

人見 ナイトクラブです。DJバーは、照明も明るく、人と話すのがメインなのに対して、「エンター」は踊りたい人、音楽を聴きたい人が遊びに来ています。

渡辺 じゃあ、音は本気なんだね。

人見 小バコにしては、ハイスペックの機材を揃えていて、音圧がいちばんの特徴です。上の階にあるDJバー「ライオン」さんから、流れてきたお客さんからは、「すごい音出てるね」って驚かれます(笑)。

渡辺 どんな音をかけているの?

人見 テクノやハウスに力を入れていますね。今はヒップホップが最大勢力ですけど、ここがもう一度伸びていく気がしているんです。



渡辺 新たな勢いが生まれそうなのが、今ってことだね。この小バコ感は、’90年代にあった青山の「ブルー」みたいな匂いがして、結構朝までガツっと踊らせてくれそうだね。

人見 はい。まさに、金・土曜は、朝9時まで営業していますよ。

渡辺 すごい。若い子たちは、来てる?

人見 20代が多いですね。もちろんDJのチョイスにもよりますが、「コンタクト」、「ヴィジョン」に来ていたお客さんや演者も結構多いです。

渡辺 ずっと渋谷の遊び場をクリエイトしてきた(人見)太志から見て、10年前と今の20代って違っている?

人見 SNSがあるから、今の子たちは、世界的な要人たちとも普通につながっていますね。

渡辺 なるほど。昔はクラブでいろんな人とつながって、ネットワークを広げていったけど、今は既にセルフプロデュースして、インフルエンサーになってからクラブに来るってわけだ。

人見 はい。一方で今の子たちは、スマホで音楽をディグって聴けるけど、耳にしているのはイヤホンからで。だから、改めて、「エンター」の“音圧”を体感していただきたいなと。

渡辺 家ではできない体験だもんね。ここは、音圧体験の入り口だ。

人見 はい、だから「エンター」なんです(笑)。

——音圧を感じて、思い出すあの感覚。渋谷の夜がまた楽しくなりそうだ。

「エンター」
住所:東京都渋谷区神宮前6-19-17 ジェムズ神宮前6F
電話番号:03-6823-7595
営業:22:00〜5:00(金・土曜は9:00まで)※イベントにより異なる 
@entershibuya



若木信吾=写真 髙村将司=文

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